馬産地ニュース

ノーザンホースパークで開園記念日イベント

  • 2015年07月28日
  • 特別ライディングショー
    特別ライディングショー
  • 特別ポニーショー
    特別ポニーショー
  • 「ウマ育教室」
    「ウマ育教室」
  • 「実演!馬の靴づくり」
    「実演!馬の靴づくり」
  • ホースパレード
    ホースパレード

   苫小牧市のノーザンホースパークで7月18日から20日の3日間、開園記念日イベントが行われた。

   同園は“馬と大地と、人との絆”をテーマとして1989年夏に誕生。50ヘクタールに及ぶ敷地をベースに、馬とのふれあいを楽しめる自然公園として親しまれている。園内の厩舎ではデルタブルースやインティライミといった引退競走馬を公開しており、足を運ぶ競馬ファンは多い。また、新千歳空港から近い立地もあり、アジアの観光客や北海道外からの修学旅行生も同様に多い。

   開園イベント期間中は同園のショーが目白押しで、乗用馬やポニーが様々な巧みな演技を披露した。19日は「特別ライディングショー」として、クライスディール種のバンジョーが登場し、ジャンプやスラローム競走で会場を盛り上げた。日高町から訪れた30代女性は、「ばんえい競馬は見たことがありますが、重種馬のショーは初めて。ジャンプの場面はかなりの迫力でした。ショーでは小さい馬も一緒だったので、大きさの違いがよくわかりました」と、感想を話していた。

   屋内外の会場を使ってのポニーショーは3日間で約1,500人の観客を集め、ポニーとトレーナーの息を合った動きや、コミカルなストーリーに拍手が沸いた。最近は1頭のショーだけでなく、2頭一緒にショーをする回が増え、同時に立ったり、連続して演技をしたり、難易度の高い演技にも挑戦している。また、学習要素を取り入れたイベント「ウマ育教室」や、新施設「ノーザンホースミュージアム」では、馬の感情や進化の過程などに焦点を当て、こちらも幼児や小学生でにぎわった。

   先日、セレクトセールの会場となった屋内馬場付近では「実演!馬の靴づくり」と題して、ジェンティルドンナやブエナビスタに携わったノーザンファームの装蹄師・種間誠さんが、若い装蹄師たちと一緒に装蹄を披露した。参加者は装蹄師が“カン!カン!カン!”と鉄を叩く音や、真っ赤に焼けた鉄に関心を寄せた。種間さんはユーモアあふれる説明で前脚と後ろ脚の蹄鉄の違いや、蹄鉄の種類などを伝えた。

   そのほか、有料ツアーとして組まれた「特別サラブレッドガイド」では、乗馬担当スタッフが園内にいる有名馬をめぐった。今回は功労馬生活を送っているウインドインハーヘア(ディープインパクトの母)や、セレクトセール出身馬で6億円以上の賞金を獲得したバランスオブゲーム、新入厩の重賞馬シルクフォーチュンが登場。普段は厩舎内での公開なので、屋外で間近で対面できる機会はこのイベントならでは。

   イベントの最後を飾ったのは「ホースパレード」。北海道の初夏らしい、さわやかな風を受けながら、馬たちは音楽隊の演奏とともに練り歩いた。沿道に立った大勢の観光客、家族連れは、ポニーの可愛らしい馬装や、優雅なドレス姿の騎乗者に目を和ませていた。