馬産地ニュース

安平町でジェンティルドンナの特別栄誉賞贈呈式と祝賀会が開催

  • 2015年02月27日
  • 早来町民センターで開催されたジェンティルドンナの安平町特別栄誉賞贈呈式・祝賀会
    早来町民センターで開催されたジェンティルドンナの安平町特別栄誉賞贈呈式・祝賀会
  • 表彰されるノーザンファーム吉田勝己代表
    表彰されるノーザンファーム吉田勝己代表
  • 「特別栄誉賞」と刺繍された額入りレイ
    「特別栄誉賞」と刺繍された額入りレイ
  • 花束を受け取ったジェンティルドンナの関係者
    花束を受け取ったジェンティルドンナの関係者
  • 安平町民など関係者250人が祝福に駆けつけた
    安平町民など関係者250人が祝福に駆けつけた

 2月26日夜、安平町の早来町民センター大ホールにおいて、昨年の有馬記念(G1)で7つめのG1を制して引退の花道を飾ったジェンティルドンナ(牝6歳)の功績を称える、安平町特別栄誉賞贈呈式・祝賀会「感動をありがとう!ジェンティルドンナ~史上最強の貴婦人を称える夕べ~」が開催された。

 これは安平町、安平町議会、安平商工会、JAとまこまい広域早来・追分支所、安平町観光協会が主催。当日はジェンティルドンナを生産したノーザンファームの吉田勝己代表、馬主である(有)サンデーレーシングの吉田俊介代表、管理したJRA栗東トレーニングセンターの石坂正調教師、育成を手がけたノーザンファーム空港牧場の伊藤賢厩舎長といった関係者や、安平町の瀧孝町長をはじめとした地元町民、町内にある企業や団体の従事者、ノーザンファームスタッフなど250人が集まり、「最強の貴婦人」の偉業を盛大に祝った。

 贈呈式で瀧孝町長は「昨年の有馬記念(G1)でG1 7冠を達成し、多くの安平町民はもとより、全国の競馬ファンに夢と感動を残して引退したジェンティルドンナを称えたいと、本日の贈呈式を迎えることができました。父のディープインパクトもG1 7冠を達成し、引退した翌年平成19年に安平町特別栄誉賞の第一号として贈呈させていただきました。親子二代に渡るG1 7冠は、生産地・安平町を国内屈指の優駿の里として全国に発信し、知名度をなおいっそう高めた功績は計り知れなく、まさに郷土の誇りでございます。私たち安平町民はこの栄光の記録を永遠の記憶として心にとどめ、感動的なレースを後世に語り続けられることの幸せを感じます」と式辞。

 続いて吉田勝己代表に特別栄誉賞の賞状が、吉田勝己代表と吉田俊介代表に「特別栄誉賞」と刺繍された額入りレイが、伊藤賢厩舎長にはジェンティルドンナのネームが刻まれた頭らくとキーホルダーが贈られた。

 吉田勝己代表は「自分が22歳の昭和46年に早来源武で牧場をはじめ、強い馬をつくるんだという強い意思を持ってやってきました。皆様のご協力もありジェンティルドンナという素晴らしい馬を生産することができました。7つのG1に勝ちましたが、引退式をして無事に牧場に帰ってきたことが一番うれしく思ってます。父のディープインパクトでこの賞をいただいたときも、ディープの仔で大きいレースを取るぞという思いでした。今度はジェンティルドンナの仔でダービー(G1)や凱旋門賞(G1)を目指していきたいです」と挨拶。安平町の発展や馬産振興を願い感謝の気持ちを込め、瀧孝町長に寄付金の目録を贈った。

 吉田俊介代表は「ジェンティルドンナはG1 7勝をあげ、3歳時と5歳時にJRAで最も名誉のある年度代表馬に選ばれ、今年から繁殖牝馬としてノーザンファームに戻ってきました。毎年ノーザンファームでは500頭ほど生産していますが、これほどの馬にはめったに巡り合えないといえるすごい馬です。ジェンティルドンナは6000名を超える会員様に支えられるサンデーレーシングの所有馬でした。早ければ来年、最初の仔が生まれる予定です。ジェンティルドンナの仔も同じ勝負服で競走生活を送ると思います。今後も町民の皆様の期待に応えられるような馬を生産していきます」と謝辞。

 石坂正調教師は「今回の賞は私にとって国民栄誉賞をいただいたような気持ちでよろこんでおります。ジェンティルドンナは3年間、一生懸命走ってすごい成績を収めてくれました。これからは安平町の栄誉町民として繁殖生活を送りますが、今度は子供たちが安平町を世界に発信してくれると思っています。これからもジェンティルドンナを応援していただけますようお願いします」と感謝の思いを伝えた。

 乾杯の音頭を取った安平町の佐藤進議会議長は「ディープインパクトからジェンティルドンナにつながる素晴らしい血筋を次の世代に引き継いで、また町民に大きな話題を提供してほしい」と祝福。祝宴では吉田勝己代表と石坂正調教師が、ジェンティルドンナの7冠をかたどった特製ケーキに灯をともしたほか、安平町出身の橋本聖子参議院議員、北海道の高橋はるみ知事からの祝電披露、G1 7勝のレース映像、有馬記念(G1)で勝利に導いた戸崎圭太騎手からのビデオレター、伊藤賢厩舎長による育成時代のエピソードなども披露された。