馬産地ニュース

ブリーダーズ・スタリオン・ステーションで2015年度種牡馬展示会が開催

  • 2015年02月19日
  • たくさんの人に愛されたステイゴールド。馬房内には祭壇が設けられた
    たくさんの人に愛されたステイゴールド。馬房内には祭壇が設けられた
  • 新種牡馬トーセンジョーダン。落ち着いて周回した
    新種牡馬トーセンジョーダン。落ち着いて周回した
  • 新入厩馬カンパニーはクビを高く上げて周囲を見渡した
    新入厩馬カンパニーはクビを高く上げて周囲を見渡した
  • 昨年は185頭に種付け、同スタリオンNo,1の種付頭数を誇るヴァーミリアン
    昨年は185頭に種付け、同スタリオンNo,1の種付頭数を誇るヴァーミリアン
  • オーラスを飾った満口御礼の実績馬ブラックタイド
    オーラスを飾った満口御礼の実績馬ブラックタイド

 18日、日高町のブリーダーズ・スタリオン・ステーションで種牡馬展示会が開催された。

 看板種牡馬のステイゴールドを失い、悲しみに暮れる暇もなく種付業務に従事する同スタリオンでは、繋養種牡馬全19頭が展示された。ステイゴールドが過ごした馬房には祭壇が設けられ、たくさんの供花が飾られていた。

 最初に登場したのは、2011年の天皇賞(秋)(G1)など重賞4勝を挙げた新種牡馬トーセンジョーダン。昨年12月7日に到着し、調整を進めていた同馬は、現役時代よりもふっくらした馬体を披露した。父ジャングルポケットも繋養する同スタリオンに最良の後継種牡馬を迎える形となった。

 続いては社台スタリオンステーションから移動して来た新入厩馬、カンパニー。父ミラクルアドマイヤはもちろんのこと、フサイチコンコルド、ボーンキング、アンライバルドと数々の「バレークイーン血統」を手がけてきただけに、マイクを握ったサラブレッド・ブリーダーズ・クラブの遠藤幹取締役業務部長は「我々にとっては馴染み深い血統、活躍馬を送り出したい」と力を込めた。

 そして初年度産駒が2歳となり、いよいよターフにその姿を現わす3頭。ステイゴールドの忘れ形見となったナカヤマフェスタ、バレークイーン一族の皐月賞馬アンライバルド、雄大な馬格を誇るアサクサキングスが紹介された。

 その後は初年度産駒が1歳を迎えるトーセンホマレボシ、アーネストリー。初年度産駒が産声をあげている繋養2年目のローズキングダム、ストロングリターンとフレッシュなメンバーがパレードリンクを周回した。

 デビューした産駒5頭中4頭が勝ち上がるという驚異の勝ち上がり率を示したセイントアレックス、地方重賞馬を送り出しているサイレントディール、首を下げ、力強い周回を見せたマルカシェンク、産駒セカンドテーブルが京王杯2歳S(G2)を勝ち、芝ダート問わず重賞馬を輩出するトワイニング、南関東を席巻するハッピースプリントの父、アッミラーレ、毎年コンスタントに活躍馬を送るスウェプトオーヴァーボードと競馬場でもお馴染みのメンバーが次々に登場し、集まった生産者たちはじっくり吟味していた。

 終わりに近づくほど実績のあるラインナップとなり、続いて現れたのは20歳とは思えない体の張りを披露したグラスワンダー。アーネストリー、スクリーンヒーローといった後継種牡馬も注目されているが、本家の健在ぶりをアピールした。

 そして後継種牡馬トーセンジョーダンを迎えた父ジャングルポケット。ベテランらしく落ち着いた様子で、悠々と周回した。

 最後は甲乙付け難い次世代の人気種牡馬2頭。先に登場したヴァーミリアンは初年度産駒から中央・地方重賞勝ち馬3頭が誕生し、飛ぶ鳥を落とす勢いで既に満口になっている。

 オーラスを飾ったのはブラックタイド。もうディープインパクトの兄貴とは呼ばせない、安定した人気を誇り、同スタリオンの看板馬といっても過言ではない地位へ上り詰めた。こちらも満口になっており、馬産地日高を背負って立つ注目の存在だ。