日高スタリオンステーションの種牡馬展示会が開催
17日、浦河町の日高スタリオンステーションで種牡馬展示会が開催された。
昨年は種牡馬展示会を行わなかった日高スタリオンステーションではあるが、今シーズンからダノンバラード(牡7)がスタッドイン。また、昨シーズンから繋養されたロードバリオス(牡10)も初お披露目されるなど、7頭の繋養種牡馬が展示された。
好天に恵まれただけでなく、海からの風もほとんど無い穏やかな気候の中で行われた、今年の種牡馬展示会。そのスタートを切って厩舎から登場をしたのは、昨年、産駒のキャプテンシップ(牡3)が、ダートで行われたメイクデビュー、500万下を連勝し、兵庫ジュニアグランプリ(Jpn2)でも1番人気の支持を集めたノボジャック(牡18)。続いてはグロリアスノアが重賞で2勝をあげるなど、産駒の活躍、そして種牡馬としての人気と日高スタリオンステーションの屋台骨を背負い続けているプリサイスエンド(牡18)が、悠々と周回を重ねて行く。
その後には今年で8シーズン目の繋養となり、産駒が着実に勝ち鞍を量産し続けるフォーティナイナーズサン(牡14)、12年のシーズンから日高スタリオンステーションでの繋養となり、昨年もプロモントーリオ(牡5)が目黒記念(G2)で3着と、芝、ダートの双方で重賞級の産駒を送り出すことを改めて証明したゴールドヘイロー(牡18)が展示。
ロードバリオス(牡10)はここでの登場。現役時は地方時も含み33戦6勝。主な勝ち鞍にはオープンの六甲Sがある。注目すべきはその血統背景にあり、父は名種牡馬ブライアンズタイムで、半弟にはJRA年度代表馬とJRA最優秀短距離馬に2度輝いたロードカナロア(牡7)がいる。昨年は10頭の繁殖牝馬と配合しているが、父譲りと言える豊富な筋肉量を有する馬体を、この展示会では十分にアピールできたようであり、今年は昨年以上の種付頭数も期待できそうだ。
現役時はウッドメモリアルS(G1)を含む12戦5勝をあげたトビーズコーナー(牡7)は13年シーズンからの繋養。自身の伸びもありながら、軽さも有した馬体は産駒にも遺伝されており、生産者からの評価も高い。それは13年が48頭、14年が57頭と、種付頭数を増やしたことにも証明されている。
日高スタリオンステーションの種牡馬展示会の最後を飾ったのはダノンバラード(牡7)。現役時は26戦5勝。主な勝ち鞍にはAJCC(G2)、ラジオNIKKEI杯2歳S(G3)などがある。母は重賞2勝馬のレディバラード、曾祖母のBalladeはタイキシャトル(牡21)の父Devil's Bagを始め、後世にも数々の名馬を送り出した名牝。しかもディープインパクトの初年度産駒ということで、早い時期から注目を集めていたダノンバラードは、その期待通りに2歳時のメイクデビューを優勝。3戦目のラジオNIKKEI杯2歳S(G3)で初重賞制覇を果たす。3歳時には皐月賞(G1)で勝ったオルフェーヴル(牡7)、2着のサダムパテック(牡7)に続く3着に入り、古馬となってからもAJCC(G2)優勝と重賞戦線を沸かしただけでなく、5歳時の宝塚記念(G1)では勝ったゴールドシップ(牡6)とは0秒6差の2着に入った。
次々と種牡馬入りしているディープインパクト産駒の中でも、指折りと言える良血と、引退時は490㎏となっていた雄大な馬格は、競走成績以上の能力を感じさせていた。まだ7歳と年齢も若く、今後は日高スタリオンステーションのエースとなるような存在にもなっていきそうだ。