ケープブランコが日本軽種馬協会静内種馬場にスタッドイン
2月13日朝、新ひだか町静内の日本軽種馬協会静内種馬場に、今年から供用を開始するケープブランコ(牡8歳)がスタッドインした。待望の新種牡馬は中西信吾場長や種馬場スタッフ、生産育成技術者研修の第36期生たちが歓迎するなか、日本での種牡馬生活に入った。
ケープブランコは父ガリレオ、母ローレルディライト、母の父プレシジウムという栗毛のアイルランド産馬。母は2010年アイルランド年度代表繁殖牝馬に選ばれた名牝で、半兄にはケルソH(G2)優勝のミスターオブライアンがいる。
ケープブランコの競走成績は2~4歳時にイギリス、フランス、アイルランド、アメリカ、アラブ首長国連邦で走り、15戦9勝2着1回。2歳時は3戦3勝で、3歳時にはアイルランドのダービー(G1)とチャンピオンS(G1)を制した。4歳時にはアーリントンミリオンS(G1)、マンノウォーS(G1)、ターフクラシック招待S(G1)に勝利し、2011年アメリカ芝牡馬チャンピオンに選出されている。
2012年からアメリカとニュージーランドで種牡馬入り。初年度産駒は現2歳となる。まだデビューしていないが産駒の評価は高く、昨年のアメリカキーンランドセプテンバーセールでは450,000ドル、イギリスのタタソールズオクトーバーセールでは340,000ギニーという高額で取引されている。
父ガリレオは2001年にイギリスとアイルランドのダービー(G1)、Kジョージ六世&QエリザベスS(G1)を制した2001年欧州3歳牡馬チャンピオン。2002年に種牡馬になってからは、ケープブランコのほかにもフランケル、ニューアプローチ、テオフィロ、マジシャン、オーストラリア、ナサニエル、リップヴァンウインクル、ソルジャーオブフォーチュン、トレジャービーチ、リリーオブザヴァレー、ミスティフォーミー、メイビー、イググ、マーブーバなど、湯水のごとく活躍馬を送り出している。
ケープブランコはそんなスーパーサイアーが日本に送り込んだはじめての後継種牡馬。日本軽種馬協会にとっても2年ぶりに導入した新種牡馬だけに期待は大きい。
到着を見守った中西信吾場長は「長距離輸送、長い検疫生活による馬体減も見られず、体調も良さそうなので安心しました。初めての環境にも戸惑うことなく堂々とした振る舞いは、さすがという感じですね。ニュージーランドで12月10日まで種付けをしていた関係で来日が遅れましたが、すぐに種畜検査を受けて準備に備えたいと思います。2月19日には午前10時から種牡馬展示会を開いてケープブランコをお披露目しますので、多くの方に来場いただき自慢の好馬体を確認してほしいですね」と意気込んでいた。
種付料はB-2:基本契約「不受胎時種付料返還特約、流死産時又は産駒死亡時(生後30日以内)種付料返還特約付き」の250万円に設定。今年は多くの配合申し込みの中から、エイジアンウインズ、ネームヴァリュー、ヤマニンシュクル、セイウンクノイチといった重賞勝ち馬や重賞勝ち馬の母など165頭への交配を予定している。