馬産地ニュース

アロースタッドの種牡馬展示会が開催

  • 2015年02月12日
  • サクラバクシンオーの後継種牡馬としても、期待が高いグランプリボス
    サクラバクシンオーの後継種牡馬としても、期待が高いグランプリボス
  • ヴィッドリオドーロは本邦初となるメダグリアドーロの後継種牡馬
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  • 中央、地方を通して、9歳まで走り続けたスマイルジャック
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  • セレスハントは北海道スプリントC(Jpn3)連覇を含む、交流重賞4勝
    セレスハントは北海道スプリントC(Jpn3)連覇を含む、交流重賞4勝
  • ステイヤーズS(G2)連覇など、G2で3勝をあげたデスペラード
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  • 全兄に天皇賞(春)(G1)の勝ち馬ヒルノダムールがいるファーガソン
    全兄に天皇賞(春)(G1)の勝ち馬ヒルノダムールがいるファーガソン
  • 現役時に管理をしていたグランプリボスと、スーパーホーネットにエールを送った矢作調教師
    現役時に管理をしていたグランプリボスと、スーパーホーネットにエールを送った矢作調教師

 11日には新ひだか町内の2つのスタリオン(アロースタッド、レックススタッド)で種牡馬展示会が開催。先に午前10時から生産関係者を場内へと迎え入れたのは、一挙7頭の新種牡馬を導入したアロースタッドだった。

 この日、会場に詰めかけた400人の生産関係者の前にまず姿を見せたのは、今年、初年度産駒がデビューするビービーガルダン。続いてはこの春に初年度産駒が誕生するネヴァブションが展示。スタリオンの先輩2頭が、展示における作法を後輩に示した後で、7頭の新種牡馬(ヴィットリオドーロ、グランプリボス、スマイルジャック、セレスハント、デスペラード、ファーガソン、レッドスパーダ)が姿を見せた。

 新種牡馬の中でもG1 2勝(朝日杯FS(G1)、NHKマイルC(G1))と抜けた競走実績を誇るのがグランプリボス(牡7)。展示では、司会を務めたジェイエスのスタッフに紹介される形で、現役時に管理をしていた矢作芳人調教師が挨拶に立った。

 「今日(水曜日)は大事な追い切りもあったのですが、可愛い(グランプリ)ボスのためにここにやってきました」と矢作調教師は話した後、2着に入った昨年安田記念(G1)のエピソードに触れ、「決して完調では無い状態で、世界一の評価が与えられたジャスタウェイ(牡6)と、差のないレースをしてくれました。あの姿にグランプリボスの底力の凄さが証明されていると思います」と振り返った。また2歳から6歳まで海外遠征を挟みながら28戦を戦い抜いたタフさや、脚元の不安がほとんど見られなかったことなど、調教師としての観点でのセールスポイントを語っていた。

 新種牡馬7頭の展示の後には、浦河・イーストスタッドから再入厩してきたタイキシャトルと、昨年から種牡馬入りし、今シーズンから新入厩という形で繋養されることとなったスパロービートが登場。その後は地方競馬で絶対的な種牡馬となっているサウスヴィグラスや、中央競馬のダート重賞戦線におけるインカンテーションの活躍で、ますます注目が集まっているシニスターミニスター。NHKマイルC(G1)の勝ち馬マイネルホウオウの父であるスズカフェニックスといった、優れた産駒成績を残している種牡馬が次々と姿を見せた。

 24頭の展示(スズカマンボは馬房での展示)の最後に登場していたのは、同スタリオンで繋養されているトランセンド(ジャパンCダート(G1)などG1 4勝)の父でもあるワイルドラッシュ。今年で21歳。米国時代を含めると、アロースタッドでは最も長いキャリアを持つ種牡馬となったが、ベテラン健在といったばかりに、力強い歩様を生産関係者の前に示していた。

 展示の後には、毎年恒例となっている抽選会が開催。当選者には新種牡馬を始めとする種付けの無償権利や、繋養種牡馬にまつわるグッズなどが贈呈されていた。