馬産地ニュース

ホッカイドウ競馬閉幕、最終日は「ファン感謝DAY」実施

  • 2014年11月21日
  • ホッカイドウ競馬グッズが当たる抽選会の様子
    ホッカイドウ競馬グッズが当たる抽選会の様子
  • インターネット中継・門別競馬場内現地レポートの様子
    インターネット中継・門別競馬場内現地レポートの様子
  • 女性向けアフタヌーンティー教室
    女性向けアフタヌーンティー教室
  • 国体馬術競技で活躍した楫川徳都さん、小山達平さん、山畠龍一郎さんが誘導馬に騎乗
    国体馬術競技で活躍した楫川徳都さん、小山達平さん、山畠龍一郎さんが誘導馬に騎乗
  • 「グランシャリオ・フェアウェルパーティ」でインタビューを受ける岩橋勇二騎手
    「グランシャリオ・フェアウェルパーティ」でインタビューを受ける岩橋勇二騎手

   ホッカイドウ競馬は今年度開催80日間(15開催)の日程を終了した。開催中は濃霧等により全10競走の中止があったものの、発売額は前年比112.1%となる157億670万円を記録した。出走頭数は8,778頭で前年並みとなり、競走数は910と前年より微増した。門別競馬場への入場人員は280,187人を記録し、前年比103.1%と上回った。

   最終日となった11月13日は強風と降雪のため第4競走が中止となるほど、大荒れの天気に見舞われたものの、門別競馬場では「ファン感謝DAY」として開門から多くのイベントが組まれ、1,267人の観客でにぎわった。この日は静内でAiba祭、浦河で応援ビヤパーティーがあったこともあり、地元以外の道内各地から来たと思しき競馬ファンが目立ち、ポラリス☆ドーム及び旧スタンドの自由席は常に満席状態だった。

   開門からとねっこ広場ではグッズが当たる抽選会や日高町、富川高校、JA門別、JAみついし、日高振興局のテント、北海道内のご当地グルメ店がズラリと並び、和牛ピーマン串やししゃも焼き、三石産米「トキノミノル」、たこ串など特産品を販売した。富川高校、JAみついしの皆さんはオリジナルのはっぴを着用して声かけに励んでいた。JAみついしコーナーを担当したJAみついし生産資材課の根城健太係長は、「あいにくの天候となりましたが、多くのお客様にお越しいただき、『トキノミノル』3合米やおがわじゅりさんデザインの三石産馬グッズがよく売れました。単に売ることだけではなく、立ち寄っていただくお客様との会話やご意見を大事にしながら、また競馬場出店で商品や三石をPRしていきたいです。」と、感想を話していた。

   今年のホッカイドウ競馬はブリーダーズゴールドC(Jpn3)が牝馬ダートグレードに生まれ変わり、牝馬の流通促進や価値向上を目指す産地競馬色が更に濃くなった。それに同調するように、場内では女性客来場を促すイベント、女性に焦点を置いた演出が増えた。最終日に組まれた牝馬重賞・ブロッサムC(H3)では第38回北海道道場少年剣道大会・中学生女子個人で優勝した重岡佑季さん(静内中3年)が表彰プレゼンターを務め、ユヅルノオンガエシの優勝に華を添えた。また、とねっこ広場にあるパドックが一望できるゲストハウスでは、春夏にも実施しているレディースイベントとして、英国スタイルのアフタヌーンティー教室やボディージュエリーアート教室が開かれた。アフタヌーンティー教室では講師を務める小園暁子さんが紅茶の淹れ方やテーブルマナーを解説し、NHKで話題の海外ドラマ「ダウントン・アビー」と英国貴族、馬との関わりにも触れ、参加者の興味を誘っていた。

   場内では今年の実況アナウンサーを務めた一人・坂田博昭さんを中心に、伊藤政昭さん、太田裕士さん、西田茂弘さんといったアナウンサー陣がレース終了後の僅かな時間を利用し、各スポットから現地レポートを実施。イベントPRや場内の様子を伝え、インターネット中継視聴者に、リアルタイムで様々な角度から競馬場情報を伝えた。現地レポートを企画した坂田さんは、「実況室以外からの中継は春から準備し、夏のブリーダーズゴールドCデーからの試みで、今回が2回目です。その時の経験を生かして前回よりスムーズに放送できました。競馬場に行けない方も大勢馬券を買っていますから、少しでも中の雰囲気を伝えて、更に気分を盛り上げて競馬を楽しんでいただけたらと思いました。」と、振り返っていた。アナウンサーの皆さんは開催期間中、トリプル馬単の予想コーナーや、Facebook及びYouTubeにおける「ホッカイドウ競馬をもりあげ隊!」作成のメインレース優勝インタビューに取り組み、馬券検討に役立つ情報を盛り込んだ。最終日は各ジョッキーのシーズンを振り返るコメントを収録し、レース毎に放送。インターネット中継は一連の実況だけでなく、門別競馬場らしい手作り感のある競馬番組として好評を得ていた。

   最終日を飾る道営記念(H1)では「2014長崎がんばらんば国体」馬術競技で見事優勝をした小山達平さん(静内農業高校3年)が誘導馬騎乗を堂々務め、第59回北海道吹奏楽コンクールで2年連続金賞を受賞した静内高等学校吹奏学部によるファンファーレ演奏でスタート。地元の少年少女による活躍も、大一番へ胸を高鳴らせた。

   全レース終了後に行われたジョッキーとの交流イベントは「グランシャリオ・フェアウェルパーティ」と題して開かれ、初のリーディングジョッキーに輝いた岩橋勇二騎手のインタビューや、騎手たちが整列して櫻井拓章騎手部会長による挨拶があった。短い時間ながらも多くのファンと騎手たちは会話や握手、記念写真を撮って交流を深め、お疲れさまや感謝の気持ちを伝え合い、互いに最終日の終わりをかみしめていた。