馬産地ニュース

栗山求さんの講演会が行われる

  • 2014年11月20日
  • 来年の配合の参考にしようと約50人が出席した
    来年の配合の参考にしようと約50人が出席した
  • 講演会の講師を務めた血統評論家の栗山求さん
    講演会の講師を務めた血統評論家の栗山求さん
  • 進行役を担当した競馬評論家の古谷剛彦さん
    進行役を担当した競馬評論家の古谷剛彦さん

 11月18日夜、札幌市の札幌東急イン2階マディソンルームにおいて、血統評論家の栗山求さんを講師に招いて「生産者向け血統解説」と題した講演会が行われた。

 この講演会は全国の軽種馬青年部で組織する日本軽種馬青年部連絡協議会(辻陽会長)の主催。会員や牧場関係者など約50名が出席した。

 主催者を代表して辻会長は「本日の講演会では血統評論家の栗山さんをお招きいたしました。いままさに来年の配合を考える時期に来てますので、タイムリーな講演会になると考えてます。私もこの日を大変楽しみにしてきました。今日の講演会が皆様の来年の配合につながることを祈念しております」と挨拶。講演では、ホッカイドウ競馬のパドック解説、グリーンチャンネル、楽天競馬スペシャルアドバザー、セレクトセールやセレクションセールのライブ中継などで活躍する競馬評論家の古谷剛彦さんが進行役を担当した。

 講師の栗山さんは青森県出身。1968年に生まれ、大学在学中の1989年に競馬通信社に入社。1997年に同社を退社してからは、フリーライターとして様々な雑誌に寄稿するほか、テレビやイベントなどに出演してきた。2010年に株式会社ミエスクを設立し代表取締役に就任。血統・配合の総合競馬サイト「血統屋(http://miesque.com/)」を開設し、生産者・馬主向けの配合コンサルタント業などを行っている。また、配合分析を基にしたレース予想を「ネット競馬(http://www.netkeiba.com/)」や「ウマニティ(http://umanity.jp/)」で毎週公開。「パーフェクト種牡馬辞典」や「POG関連誌」などで血統関連の執筆、電子書籍出版と幅広く活躍している。

 栗山さんは自身の血統に対する考え方を披露。「配合と競走成績・繁殖成績の因果関係を見極めることが大事」とし、過去の名馬の血統を参考にするとともに、1年1年変化していく競馬の新しい情報を取り入れて、自分の認識を修正して、時代に合った競馬に対応していくことを求めた。

 さらに、現在リーディングの上位にランクする種牡馬や2歳新種牡馬の特徴、相性の良い配合、今年の3歳クラシックレース勝ち馬の血統を解説。出席者から寄せられた繁殖牝馬を例に、どのような種牡馬と配合すれば良いかをアドバイスした。

 最後に栗山さんは「馬は素質以上は走らないという限界がある。理由のある配合を行うことで遺伝子がかみ合い、大レースやG1レースで活躍する馬が出ると思います。皆様が生産されたサラブレッドからそういう馬が出てくることを期待しています」と結んだ。

 講演会に出席した生産者は「改めて配合の重要さを気付かされ、とても勉強になりました。自分ももっとこれからは配合についていろいろ検討していきたい」と感想を口にしていた。