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交流重賞・北海道2歳優駿(Jpn3)はJRAディアドムスが快勝

  • 2014年11月11日
  • 4馬身差をつけて快勝したディアドムス
    4馬身差をつけて快勝したディアドムス
  • 先行馬の後ろに付けて、後半鋭く抜け出した
    先行馬の後ろに付けて、後半鋭く抜け出した
  • 馬体重482kgで出走した
    馬体重482kgで出走した
  • 本馬場での口取り
    本馬場での口取り
  • 優勝馬関係者の皆さん
    優勝馬関係者の皆さん

 門別競馬場では11月6日、道営2歳重賞の最高峰として位置づく道新スポーツ杯・第41回北海道2歳優駿(Jpn3)が行われた。

 JRAとの交流重賞で、距離はダート1800m。歴代優勝馬には皐月賞馬ドクタースパートや昨年のNAR年度代表馬に輝いたハッピースプリントが名を連ねる。今年の出走メンバーはJRA所属4頭、道営所属8頭の12頭。人気はJRA勢で、前走・JRAダート500万のプラタナス賞で2着に入ったデヴァスタシオンが1番人気、同レース5着のディアドムスが3番人気、ダート変わりの未勝利戦を快勝したカラパナビーチが4番人気と上位を占めた。対する道営勢は重賞馬2頭が票を集め、ブリーダーズゴールドジュニアカップ(H1)の覇者オヤコダカが2番人気、そのオヤコダカを負かしてサンライズカップ(H3)を制したタケルオウジが5番人気に支持され、2年連続地元馬Vに期待がかかった。

 レースはトウケイファルコンが逃げ、オヤコダカが2番手、差がなくサダムリスペクト、クラバズーカーが先行し、好位からディアドムス、タケルオウジ、中団にカラパナビーチ、デヴァスタシオンが構える展開。前の集団はプレッシャーをかけ合うようにひしめき、3、4コーナーにかけてピッチが上がる。

 残り400mのところで逃げるトウケイファルコン、サダムリスペクトの脚色が鈍ると、オヤコダカ、クラバズーカーが先頭を争い、そのすぐ後ろからディアドムスが迫って直線へ。最後の攻防は三浦皇成騎手のムチに応えてディアドムスが鋭く伸び、並ぶ間もなく先頭に躍り出ると、後続をグイグイ引き離していく。内ラチ沿いでオヤコダカ、クラバズーカーが粘るも差は縮まらず、外からはカラパナビーチ、デヴァスタシオンが末脚を発揮する。抜け出したディアドムスは脚色十分で、残り100mで大勢は決し、4馬身差をつけて悠々ゴールした。2着はカラパナビーチが入り、地元馬の意地を見せるようにクラバズーカーが3着を守った。勝ち時計は1分54秒9(やや重馬場)。2歳秋ながらダート重賞らしく、掲示板に載った4頭が510kgを超す大型馬だった。

 優勝した三浦騎手はレース後の表彰式と、Facebook「ホッカイドウ競馬をもりあげ隊」のインタビューに応え、「勝ててホッとしました。馬にとって初めてのナイター競馬なので気を付けて騎乗しましたが、常に落ち着いて走っていて、それが勝利につながりました。馬体重は前回と変わりありませんでしたが、中身はしまっていました。まだ遊び遊び走っているので、精神面の成長が今後の課題です。僕自身、北海道開催は夏からよく来ているので、そうした中で勝てて良かったです。良いかたちで締めくくることができました。」と、感想を話した。JRAの人気騎手とあり、レース終了後は大勢のファンのサインに応じていた。

 また、今回は今年の剣道全道大会(男子個人戦)で優勝した平取町剣道スポーツ少年団・平取義経剣心会の小山椎名さん、和馬さんご兄弟が同レースの北海道知事賞プレゼンターを務め、偶然にも幼い頃に剣道を習っていた三浦騎手と剣道の会話を弾ませる一幕もあった。

 ディアドムスは父ジャングルポケット、母マイネランデブー、母の父アグネスデジタル、祖母はデイリー杯3歳S(G2)の勝ち馬ノーザンドライバーという血統で、生産は新冠町のビッグレッドファーム。1歳時サマーセール上場し、315万円(税込)でディアレストが落札した。母マイネランデブーはビッグレッドファームで繁殖生活を送っており、来春に向けてマツリダゴッホの仔を受胎中。1歳は父ステイゴールドの牝馬、当歳は父アイルハヴアナザーの牝馬が生まれている。