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エーデルワイス賞(Jpn3)はJRAウィッシュハピネスが逃げ切る

  • 2014年10月22日
  • 初のナイター競馬をものともせず、逃げ切ったウィッシュハピネス
    初のナイター競馬をものともせず、逃げ切ったウィッシュハピネス
  • 戸崎騎手が門別競馬場でも存在感を示した
    戸崎騎手が門別競馬場でも存在感を示した
  • 馬体重458kgで出走
    馬体重458kgで出走
  • 牧場の皆さんも大勢駆けつけて口取り写真
    牧場の皆さんも大勢駆けつけて口取り写真
  • 優勝馬関係者の皆さん
    優勝馬関係者の皆さん

 門別競馬場では10月16日、2歳牝馬による交流重賞・第17回エーデルワイス賞(Jpn3)が行われた。「グランダム・ジャパン」2014シリーズ・2歳シーズン第2戦で、距離はダート1200m。

 今年のメンバーはJRAから4頭、岩手から1頭、地元11頭の16頭。上位人気はJRA勢で、中でも前走1.0秒差をつけて初勝利をあげたウィッシュハピネスが票を集め、リーディング首位を走る戸崎圭太騎手とのコンビも評価を後押しした。次いで新種牡馬ヴァーミリアン産駒でオープン特別好走歴が光るノットフォーマル、4枠に同居した新馬勝ち2頭ファイアフライ、ウェデイングランも人気を得た。対する地元勢では重賞馬2騎に期待が募り、リリーカップ(H3)、フローラルカップ(H3)と連勝中のステファニーランが3番人気に推され、栄冠賞(H2)の勝ち馬ティーズアライズも、前日の重賞制覇で波に乗る井上俊彦騎手を配してチャンスを見込まれた。

 スタートはややバラついたが、ウィッシュハピネスがダッシュ良く飛び出してハナを奪い、2番手にはネガティヴが追走。先団~中団はかたまり、ノットフォーマルは馬群の真ん中、ステファニーランは中団の後ろ、ティーズアライズは後方に控えて脚をためる。3、4コーナーで前の争いはウィッシュハピネスが先頭、ネガティヴが積極的に馬体を併せにいき、内からジュエルクイーンが迫って直線に向く。最後の攻防は人気に応えるべく戸崎騎手のステッキが入ったウィッシュハピネスが伸び、15頭を置き去りにするように引き離していく。2番手グループはジュエルクイーンとネガティヴが必死に食い下がるも差は詰まらず、その3馬身前をウィッシュハピネスが悠々ゴールを切った。勝ち時計は1分12秒9(やや重馬場)。2着はジュエルクイーン、3着はネガティヴが入り、4コーナーで最後方にいたフィーリンググーが4着、ブライトギャルが5着で、地元勢は白星こそ譲るも掲示板の大半を占めた。2、3着が人気薄で3連単は31万馬券と荒れた。

 初コンビながらあっさりと逃げ切り勝ちを決めた戸崎騎手は表彰式後のインタビューに答え、「スタート直後もスピードがあり好位につけました。道中も良い遊びがありながら余裕を持って運ぶことができました。最後の直線もきっちり離すことができ、今後も楽しみですね。北海道で重賞に勝つことができて嬉しかったです。また応援してください。」と、感想を語った。

 ウィッシュハピネスは父ゴールドアリュール、母フロムスクラッチ、母の父グランドスラムという血統で、母はJRAで3勝、祖母Snow Danceはアメリカの重賞勝ち馬。母系からはダートで活躍しているケイアイレオーネも誕生している。栗東・沖芳夫厩舎所属馬で、オーナーは前田晋二さん。生産は新冠町のノースヒルズで、当日は牧場スタッフが多数門別競馬場に駆けつけ、大勢での口取りとなった。

 寒さが増してきた門別競馬場だがこの日は726人の来場があり、1日の売上は2億8,928万2,800円を記録した。