馬産地ニュース

新ひだか町で育成技術講習会が開かれる

  • 2014年10月17日
  • 新ひだか町で開催された育成技術講習会
    新ひだか町で開催された育成技術講習会
  • 講師を務めた羽田哲朗JRA日高育成牧場生産育成研究室室長
    講師を務めた羽田哲朗JRA日高育成牧場生産育成研究室室長
  • 日高・胆振から200名以上の牧場関係者が出席した
    日高・胆振から200名以上の牧場関係者が出席した

 10月15日夜、新ひだか町静内の新ひだか町公民館・コミュニティーセンター1階大会議室において、平成26年度育成技術講習会が開かれた。

 この講習会は、公益社団法人競走馬育成協会、公益財団法人軽種馬育成調教センター、日本中央競馬会の共催。「巡回馬学講座」と呼ばれるもので毎年、鹿児島、青森、北海道、栗東、美浦の5地区で生産者・育成者等を対象に実施されている。

 北海道では毎年10月に開催。今年はJRA日高育成牧場生産育成研究室の羽田哲朗室長を講師に招聘し、「今さら聞けない競走馬のトレーニングあれこれ!?」と題した講演が行われた。

 講師の羽田さんは平成6年に日本中央競馬会に入会。競走馬総合研究所、美浦・栗東両トレーニングセンター、函館競馬場の競走馬診療所などを経て、今年3月から日高育成牧場生産育成研究室の室長として、競走馬のトレーニングに関する研究に従事している。競走馬総合研究所勤務時代には、競走馬のストレスに関する研究で博士号を取得している。

 講演の中で羽田さんは、競走馬の体力に関する基礎知識、トレーニングに関する基礎知識、競走馬の体力評価方法などについて言及。テーマによっては、より専門的な用語や説明を加えて、「競走馬は有酸素能力が高い」、「乳酸は疲労物質ではなく疲労の指標となるもの」、「適切な間隔で高強度トレーニング(過負荷)を行うと、体力レベルが向上する」、「スクミの症状や原因」、「坂路調教をうまく活用することで、量・質ともに効果の高い調教を実施できる」などとレクチャーした。

 講習会には胆振・日高から200人を超える牧場関係者が出席。トレーニングに関する知識を得ようと熱心に聴講していた。

 主催者を代表して挨拶に立った競走馬育成協会北海道支部の高橋司副支部長は「今日は多くの方に出席いただき、いかに皆さんが知識に飢えてるかを感じました。出席した方のアンケートにしっかり目を通して、次回も実りある講習会が開催できるよう努めていきたいです」と出席者の熱意に圧倒されていた。