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イノセントカップはカネヒキリ産駒コールサインゼロが優勝

  • 2014年09月24日
  • 初重賞制覇を決めたコールサインゼロ
    初重賞制覇を決めたコールサインゼロ
  • カネヒキリ産駒重賞馬第1号となった
    カネヒキリ産駒重賞馬第1号となった
  • 喜びの口取り写真
    喜びの口取り写真
  • 大柄な馬体の持ち主で、今回は520kgで出走した
    大柄な馬体の持ち主で、今回は520kgで出走した
  • 優勝馬関係者の皆さん
    優勝馬関係者の皆さん

 9月18日、門別競馬場では2歳馬による短距離重賞、競馬ブック杯第14回イノセントカップ(H3)[ヘニーヒューズ賞]が行われた。距離はダート1200m。

 クラミネルヴァが出走を取り消し、レースは8頭立ての少頭数となったが、スピードが光る素質馬が顔を合わせた。1番人気は実績馬シングライクトークを母に持つプレミアムトークで、今季好調・松井伸也騎手がコンビを組む。2番人気ジュエルクイーンは新種牡馬キンシャサノキセキ産駒で、前走リリーカップ(H3)では勝ち馬から僅差2着に好走。羽田盃優勝馬アートサハラの半弟コルセアが3番人気、キャリア豊富でダッシュ力のあるタイセイスウォードが4番人気に続いた。

 レースはキタイノホシが気合いをつけてハナを奪い、ジュエルクイーン、コルセアらが先行、前に行く各馬を見ながらプレミアムトークが外目を追走する。タイセイスウォードはスタートで後手を踏み、やや下位のポジションからレースを進める。3、4コーナーでは飛ばすキタイノホシを目がけ、ジュエルクイーン、コルセアが差を詰めにかかって終盤へ。直線の攻防は好位のインで我慢していたコールサインゼロが抜け出し、キタイノホシは脚色が鈍って後退。追い出しに入ったジュエルクイーン、外からプレミアムトークが鋭く末脚を伸ばしたが、先に抜け出したコールサインゼロの脚色が冴え、きっちりリードを残して初重賞ゴールを切った。接戦の2着争いはジュエルクイーンに軍配が上がり、プレミアムトークが3着に入った。勝ち時計は1分14秒0(やや重馬場)。8番人気馬の勝利で、単勝は8,000円と高配当になった。

 騎乗した石川倭騎手は昨年デビューの新人で、自身にとっても重賞初Vとなった。表彰式では、「道中は馬の邪魔をしないように心がけ、原先生の指示通り乗りました。4コーナーでは手応えも良く、抜け出すことができ、最後まで必死に追いました。重賞を勝った実感はないですが、すごく嬉しいです。」と、少し照れながら感想を語った。管理する原孝明調教師はオヤコダカによるブリーダーズゴールドジュニアカップ(H1)に続いての2歳重賞制覇。また、同レースは昨年にニシケンモノノフで制しており、2連覇を飾った。

 コールサインゼロは父カネヒキリ、母キタサンエージャン、母の父カコイーシーズという血統。今回の勝利で新種牡馬カネヒキリの中央・地方通じて重賞馬第1号となった。オーナーは大野商事で、生産は日高町の古川優さん。夫人の古川御代子さんは、「優勝できて嬉しいです。コールサインゼロは当歳時から素晴らしい馬だと感じていて、黒光りする立派な体をしていました。獣医の方からも“この馬は走るよ”と言われていたぐらいです。母とカネヒキリの交配にも期待していたので、結果が出て良かったです。今後もケガせず、頑張って欲しいと思います。」と、喜びを語っていた。