農屋馬頭神社のお祭り
9月14日、静内の最も奥に位置する農屋で「農屋馬頭神社」のお祭りが開かれた。
この地区は日高の牧場の基礎ともいわれる新冠御料牧場と深く関わり、この神社の創設も御料牧場が関連している様だ。現在の社殿は氏子さんたちの手で13年前に造られ、神社には百年程の歴史が有る。
かつては近隣の地区の方も集まり、相撲大会やのど自慢大会で賑わったお祭りも、現在は、この地区に残った16戸の氏子さんにより行われる静かなお祭りになっている。
神社のご神体に相馬中村神社の御札が祀られていて、神社の総代畠山牧場の畠山重博社長は「昨年、念願にしていた相馬中村神社のお参りに行きました。農屋の神社と相馬中村神社の由来は解りませんでしたが、日高にも檀家さんが大勢いるそうです。農屋の神社も三代にわたって引継ぎ自分たちを守ってくれたのですから今後も大事にしていきます。」と語った。
千年以上の歴史を持つ相馬中村神社から引継がれた文化は、農屋で親子三代に引継がれている。
日高で多くの牧場に見られる「馬頭さん」の碑は生産馬の無病息災や活躍の祈願、死亡馬の供養として建てられ親しまれているが、本来は仏教の六観音の馬頭観世音菩薩に由来し、人の災いや煩悩を馬に食みつくして御利益を頂こうといもの。北海道に広がった「馬頭観音」は、馬産地日高では「馬」という言葉に「人」から「馬」の観音様に進化したようだ。