馬産地ニュース

JRAのサマーセール購買馬が宮崎へ移動

  • 2014年09月02日
  • JRA宮崎育成牧場へ積みこまれるJRA購買馬
    JRA宮崎育成牧場へ積みこまれるJRA購買馬
  • JRA職員によるマイクロチップ検査
    JRA職員によるマイクロチップ検査
  • 集まった生産者に感謝の言葉を述べるJRA宮崎育成牧場の遠藤祥郎さん
    集まった生産者に感謝の言葉を述べるJRA宮崎育成牧場の遠藤祥郎さん
  • 北海道市場を出発する馬運車。約48時間かけて九州へ渡る
    北海道市場を出発する馬運車。約48時間かけて九州へ渡る

   9月2日、JRA日本中央競馬会のサマーセール購買馬が、宮崎県にあるJRA宮崎育成牧場へ移動した。

   JRAは8月25日から28日までの4日間に渡り、新ひだか町静内で開催された北海道サマーセールにおいて、牡26頭、牝32頭の合計58頭を、総額324,972,000円で購買。そのうちの15頭がJRA宮崎育成牧場で育成調教されることになった。

   南国の地へ向かう15頭は、午後12時に新ひだか町静内の北海道市場内馬積み降ろし場に集合。JRA職員による輸送熱予防の注射、マイクロチップ検査、血液採取が行われると、3台の馬運車に分かれて積み込まれた。

   JRA宮崎育成牧場にはすでに、7月の北海道セレクションセールで購買した中から2頭、7月の九州1歳市場で購買した1頭、8月の八戸1歳市場で購買した3頭が移動を済ませている。この日は15頭のほか、JRA日高育成牧場に入厩していたセレクションセール購買馬1頭も九州へ向かった。22頭はJRA育成馬として来年のJRAブリーズアップセールに上場される。

   購買馬の引渡しに立ち会ったJRA宮崎育成牧場業務課の遠藤祥郎さんは「今日積み込んだ15頭は宮崎育成牧場へ約48時間かけて運ばせていただきます。去年の宮崎の育成馬の状況は、今年のブリーズアップセールで牡牝とも最高価格で取引されました。そのうち牝の最高価格となった馬(デイドリーム)は新馬戦を勝って今週末の小倉2歳S(G3)に出走します。もう1頭宮崎で育成した馬で2歳新馬の開幕週に勝った馬(ノーブルルージュ)も小倉2歳S(G3)に出走する予定で、宮崎育成馬は2頭が重賞に出てきます。すでにこの2頭が勝ち上がっているように、宮崎の馬は順調に来ています。今年の育成馬に関しても暖かい気候というメリットを活かして、これから伸び伸びと育てていきたいと思いますので、来年のブリーズアップセール、新馬戦を期待して見守っていただけたらと思います。また、今回の輸送では新たな試みとして、輸送熱予防の薬を投与し、血液を採取しました。どの馬もおとなしくてスムーズに終えることができました。JRA育成馬に携わるようになって6年ほどたちますが、皆様の馬の扱いが良いお陰で、年々騎乗馴致がスムーズに行くようになっています。そういうおとなしい馬が多くなれば持っている能力を発揮できないで終わる馬が少なくなると思いますので、これからもおとなしい馬をつくっていただければと思います」と集まった生産者に感謝の念を述べた。