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ブリーダーズゴールドジュニアカップはオヤコダカが完勝

  • 2014年08月29日
  • 阪野騎手は今季道営重賞3勝目を飾った
    阪野騎手は今季道営重賞3勝目を飾った
  • 好メンバー相手に3馬身差をつけてのゴール
    好メンバー相手に3馬身差をつけてのゴール
  • この時期の2歳馬としては立派な馬体、522kgで出走した
    この時期の2歳馬としては立派な馬体、522kgで出走した
  • 喜びの口取り写真
    喜びの口取り写真
  • 優勝馬関係者の皆さん
    優勝馬関係者の皆さん

   8月26日、門別競馬場ではホッカイドウ競馬2歳シリーズ唯一の2歳H1重賞、netkeiba.com杯、第8回ブリーダーズゴールドジュニアカップ(H1)[ルーラーシップ賞]が行われた。距離はダート1800m。

   レースはキャリア1戦~5戦の2歳馬14頭が参戦。門別シリーズ約4か月の2歳戦を終え、評判馬・実績馬が顔を揃えた。人気を集めたのは新種牡馬ヴァーミリアン産駒の2頭。前走、JRA函館重賞では敗れたものの、地元では底を見せていないエンターザスフィアが1番人気、後続に1秒以上差をつけて2勝をマークしたゲットザグルーブが3番人気に推された。2番人気は栄冠賞(H2)で勝ち馬から僅差3着のオヤコダカ、近走のオープン戦で中身の濃い走りを見せたクラバズーカー、フジノサムライも上位の支持を得た。

   スタンド前の発走地点から各馬スタート。キタイノホシがハナに立ち、オヤコダカ、フジノサムライも前々を追走。船橋・左海誠二騎手を配して挑むエンターザスフィアも先団からレースを進める。好位の後ろあたりにクラバズーカー、中団にゲットザグルーブが控えた。レース後半の3、4コーナーにかけてオヤコダカがキタイノホシに並びかけると、そのまま手応え良く先頭に立ち、前2頭から3番手以下は少し離れて直線へ。ゴーサインが出たオヤコダカはみるみるリードを広げ、直線半ばで独走ムード。2番手グループはフジノサムライ、ジェットシティ、ゲットザグルーブが伸びるも、門別の長い直線を利しても反撃に苦しみ、終わってみればオヤコダカが横綱相撲の内容で完勝した。勝ち時計は1分54秒9(やや重馬場)。2着はジェットシティ、フジノサムライが3着に入った。

   今季、門別重賞3勝目を決めた阪野学騎手は表彰式のインタビューで、「能力があることはわかっていました。道中は良いポジションを取れたので、折り合いと周りの馬を見ながら乗っていました。最後の直線では、後続の足音が聞こえないぐらいの勝ち方でしたので、今後が楽しみです。」と、将来へ期待を込めていた。管理する原孝明調教師は同レース初制覇で、今季は2位に10勝以上の差をつけてリーディングトレーナー・トップを走っている。

   オヤコダカは父サムライハート、母オメガカリビアン、母の父フレンチデピュティという血統。祖母ゴッドインチーフは1998年の阪神3歳牝馬ステークス(G1)3着馬で、今年のオークス馬ヌーヴォレコルトも同じ牝系となる。生産者である新冠町の森永聡さんは、「優勝できて良かったです。原厩舎、阪野騎手のおかげですね。牧場時代は順調に育ち、当歳から大きな馬体をしていました。これからまた対戦相手は強くなっていくと思いますが、無事に走ってきて欲しいと思います。」と、喜びを語っていた。