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道営クラシック最終戦・王冠賞はスタンドアウトが快勝

  • 2014年08月26日
  • 初重賞制覇を飾ったスタンドアウト
    初重賞制覇を飾ったスタンドアウト
  • 途中マクられたが、前半からレースを引っ張った
    途中マクられたが、前半からレースを引っ張った
  • 馬体重454kgで出走した
    馬体重454kgで出走した
  • 口取り写真、阿部龍騎手も重賞初制覇
    口取り写真、阿部龍騎手も重賞初制覇
  • 優勝馬関係者の皆さん
    優勝馬関係者の皆さん

   門別競馬場では3歳クラシックの最終戦・北海道新聞社杯、第35回王冠賞(H2)[ヨハネスブルグ賞]が行われた。距離はダート2600m。

   有力視されていたワイルドサプライズが取り消し、9頭が出走。1番人気は北海優駿(H1)の覇者ヤマノミラクルで、今回はチャレンジャーを迎え撃つ立場として臨む。その北海優駿(H3)で3着に敗れ、巻き返しに燃えるスタンドアウトが2番人気、JRAから移籍後5戦4勝の上がり馬キーストライプが、勢いを買われて3番人気に推された。

   レースはスタンドアウトが逃げ、ナデシコスピリッツ、クラデジャブーが2、3番手を追走。ヤマノミラクルも先団にとりつき、人気のキーストライプは中団からレースを進める。前半はゆったりしたペースで、各騎手、折り合いをつけながら2周目へ。再び向正面へ入って順序はあまり変わらなかったが、3コーナー手前でベテラン・宮崎光行騎手とフレイムハーツがマクり、ピッチが上がる。勝負所では先頭を奪ったフレイムハーツを目がけ各馬一団となり、スタンドアウト、ナデシコスピリッツ、キーストライプが脚色良く押し上げていく。直線は一旦ハナを譲ったスタンドアウトが盛り返し、内からグングン突き放しにかかる。フレイムハーツ、外からキーストライプも伸びるが、差はなかなか詰まらず、最後は3馬身引き離してスタンドアウトが1着でゴールした。2着はキーストライプが入り、ロングパートをかけたフレイムハーツが3着に粘った。勝ち時計は3分00秒1(やや重馬場)。1番人気のヤマノミラクルは直線入り口で失速し、6着に敗れた。

   鞍上の阿部龍騎手は嬉しい重賞初制覇。所属する角川秀樹調教師に、2006年以来となる同レースのタイトルをプレゼントした。表彰式のインタビューでは、「道中は馬をなだめることを考えていました。最後は砂をかぶる場面もありましたが、馬が粘り強く、諦めなかったです。自分自身初重賞勝利となりましたが、今後も初心を忘れず、基本を忠実に頑張っていきます。」と、はつらつとした表情で答えた。今年は南アフリカ・ダーバン競馬場で行われた2014アジアヤングガンズチャレンジに日本・地方競馬代表として出場し、海外での騎乗経験も積み、ホッカイドウ競馬期待のルーキーとして腕を上げている。

   スタンドアウトは父スズカマンボ、母プリモスペシャル、母の父フォーティナイナーという血統で、新ひだか町・グランド牧場のオーナーブリーディングホース。昨年5月の門別デビュー馬で、秋には北海道2歳優駿(Jpn3)に駒を進めて6着。その後JRAに移籍して4戦した後、ホッカイドウ競馬に戻り、見事栄冠を手にした。グランド牧場生産のスズカマンボ産駒は、前週のブリーダーズゴールドカップ(Jpn3)を制したサンビスタに続き、2週連続重賞Vとなった。