馬産地ニュース

「競走馬の牧場で、生きていく。BOKUJOBフェア2014」が開催

  • 2014年07月29日
  • フェアに先立つオリエンテーションでは出展牧場の紹介とPRが行われた
    フェアに先立つオリエンテーションでは出展牧場の紹介とPRが行われた
  • JBBA、BTCの研修制度の説明も行われた
    JBBA、BTCの研修制度の説明も行われた
  • 注目度の高い牧場ブースには列ができた
    注目度の高い牧場ブースには列ができた
  • 「意欲の高い参加者が多かったです」と牧場担当者
    「意欲の高い参加者が多かったです」と牧場担当者
  • 分かりやすいように求人牧場一覧のパネルを場内に掲示
    分かりやすいように求人牧場一覧のパネルを場内に掲示

 競走馬を生産、育成する牧場への就職希望者をサポートする「牧場就業促進事務局(BOKUJOB)」は、7月26日、27日、府中市の東京競馬場で「競走馬の牧場で、生きていく。BOKUJOBフェア2014」を開催した。全国から牧場への就労を希望する中高校生、大学生、転職を希望する社会人など、およそ280人が会場を訪れた。

 今回で5回目となる「BOKUJOBフェア」は、去年に続いて土曜日、日曜日の競馬開催当日の開催。特に27日の日曜日は日中の最高気温が35度近くまで上がる真夏日となったが、朝から多くの人が来場して、会場内はにぎわいを見せた。

 今回、ブースを出展したのは、イクタトレーニングファーム、追分ファーム、グランデファーム、グリーンウッドパーク、信楽牧場、下河辺牧場、社台コーポレーション、社台ファーム、ダーレー・ジャパン・ファーム、千代田牧場、ノーザンファーム、坂東牧場、ビクトリーホースランチ、松風馬事センター、吉澤ステーブルの15牧場。それぞれの牧場担当者は、ブースを訪れる就職希望者に牧場の概要や具体的な仕事の内容、牧場での生活などを説明。参加者達も実際に働くためには具体的にどのようにすべきか、または抱えている不安点などを直接聞いたりするなどして、熱心に話し込んでいた。

 「講演会場」では社台ファームの斎藤孝さんや、信楽牧場の糸数直孝さんによるスペシャルトークが行われた他、日本軽種馬協会の山本竜太さん、軽種馬育成調教センターの山本真維さんがそれぞれの研修制度の内容などを紹介。引き続き、同研修を修了し現在は牧場で働く先輩も登壇して、研修制度を受けての感想などを伝えていた。講演会を聞いた参加者達からは、「牧場の仕事といっても、色々種類があるとは知らなかったから勉強になりました」「研修を受ける事を考えているので、卒業生の実体験に基づく話が聞けて凄く良かったです」といった声が聞かれ、実際に牧場で働く先輩達の声はとても参考になったようだ。

 出展したある牧場担当者は、「今年は例年以上に、真面目に牧場で働きたいという熱心な参加者が多く、また保護者や高校の就職担当の先生の参加も目立ちました。牧場が就職先の一つとして認識されてきているという実感があり、とてもいい傾向だと思います」と話し、このフェアを通しての今後の広がりを期待していた。

 BOKUJOB事務局の北川雅一事務局長は、「今年は例年に比べると来場者数は少なくなりましたが、牧場で働きたいという意識が高い方が多く、牧場側からもそのような声が届いています。これからは、意気込みの強い参加者を増やす事はもちろん、牧場での就労に少しでも興味のある方にも足を運んでもらえるような広報活動も展開していきたいですね。今後も牧場就労希望者と牧場側をお繋ぎし、この業界を活性化できたらと考えております」と話していた。

 参加者はもちろん、牧場側も口を揃えて言うのは、「一度にこんなにも色々な牧場が揃う機会はこのイベントしかない」という事。牧場側にとっても、牧場で働く意欲を持った参加者にとっても、とても有意義な二日間となったようだ。