セレクトセール1歳が行われる
7月14日、苫小牧市のノーザンホースパークでセレクトセール2014の1日目が行われた。
セール開始に先立って行われたのは、恒例の金メダル授与式。同セール出身でG1レースに勝利したミッキーアイルと、ジャスタウェイの各オーナーに対して、河野太郎日本競走馬協会会長から金メダルが渡された。
1日目は1歳市場。255頭(牡145頭、牝110頭のうち、215頭(牡127頭、88頭)を売却。84.3%の売却率で、総額65億1,024万円(税込、以下同)を売り上げた。
総額では1歳市場レコードとなった昨年よりもわずかにダウンしたものの、1頭あたりの平均価格は約2,804万円でレコード更新。不景気知らずのモンスター市場に陰りは見えない。
最高価格は、母が英国の2歳牝馬G1フィリーズマイルの勝馬という「リッスンの2013」(牡、父ディープインパクト)8,000万円からスタートしたせりは序盤からヒートアップ。瞬く間に2億円を超え、最終的にはカタールのファハド殿下の代理人デヴィッド・レッドヴァーズ氏が2億8,080万円で落札した。セールに参加した中内田調教師は「世界中のどこへ行っても通用する血統で、体型もアスリートそのもの。大きな夢を託したい」と目を輝かせた。
これに続いたのは母が米国のモンマスオークス(G2)勝馬で、現役オープン馬ラキシス、サトノアラジンの弟となる「マジックストームの2013」(牡、父ディープインパクト)。7,000万円からスタートしたせりはあっというまに1億円を突破。2億1,600万円の価格を付けた里見治氏にハンマーが打ち下ろされた。セール終了後、里見オーナーは「500キロを超える兄よりは小柄な印象。仕上がりも早そうで楽しみ」と語った。
高額3位もディープインパクト産駒。祖母が名種牡馬キングマンボの全妹という「ラヴズオンリーミーの2013」。こちらは金子真人ホールディングス(株)が1億9,440万円で落札し、牝馬では近親にミッキーアイルやダイヤモンドビコーがいる「ライラックスアンドレースの2013」(牝、ディープインパクト)を(有)坂東牧場が1億5,660万円で落札している。
セール終了後、日本競走馬協会の吉田勝己理事は「2年連続で60億円を超える市場となったことを感謝いたします。新しい購買者の方にも多く足を運んでいただいて、嬉しい限りです」と笑顔で市場をふりかえった。
●せり結果の詳細につきましては、こちらをご覧ください。
⇒http://www.jbis.or.jp/seri/2014/11H1/