馬産地ニュース

2014JRAブリーズアップセールが開催

  • 2014年04月30日
  • 最高価格馬「メジロレーマーの12」(牡、父ハーツクライ)
    最高価格馬「メジロレーマーの12」(牡、父ハーツクライ)
  • 牝馬の最高価格馬「シルクヴィーナスの12」(父アドマイヤムーン)
    牝馬の最高価格馬「シルクヴィーナスの12」(父アドマイヤムーン)
  • 最後1ハロンを11秒0で駆けたアルデバラン牝馬「タケイチゼットの12」
    最後1ハロンを11秒0で駆けたアルデバラン牝馬「タケイチゼットの12」
  • 最後2ハロン計測で1番時計を記録したのはケイムホーム牡馬「マイスイートベスの12」
    最後2ハロン計測で1番時計を記録したのはケイムホーム牡馬「マイスイートベスの12」
  • 挨拶する井上理事
    挨拶する井上理事

 昨年の函館2歳ステークス(G3)を制したクリスマスやエーデルワイス賞(Jpn3)勝馬フクノドリームを送り出した「JRAブリーズアップセール」が4月29日、JRA中山競馬場で開催された。2005年にスタートした同セールの記念すべき第10回目。今回の上場馬もJRAの専門購買官が全国の1歳市場で購入した馬にJRAホームブレッドを加え、日高、宮崎の両育成場で調教された2歳馬が上場。71頭(牡34頭、牝37頭)すべてを売却した。総額は763,700,400円(税込、以下同)。上場頭数、売却頭数が5頭多かった前年を約9,000万円上回った。牡馬の平均価格は12,366,635円で、牝馬は9,276,616万円。

 最高価格はハーツクライ牡馬「メジロレーマーの12」で49,680,000円。JRA職員を背に、12秒2~11秒7を記録。激しい競り合いとなったが、愛知県の増田雄一氏が購入した。この馬は、半兄に川崎記念(Jpn1)優勝馬フィールドルージュがいる血統だ。

 高額2位はアドマイヤムーン牝馬「シルクヴィーナスの12」の38,880,000円。兵庫県の三田昌宏氏が落札。半兄プレイアンドリアルに続くような活躍が期待される。

 これらを含め、30,000,000円以上の高額落札馬は4頭。エンパイアメーカー牡馬「タイフウジョオーの12」とステイゴールド牡馬「モントレゾールの12」が仲良く32,400,000円で並んだ。前者は栃木県の深井孟氏がせり落とし、後者は父ステイゴールドを育てたJRAの元調教師池江泰郎氏がハンマープライス。話題となりそうだ。

 なお、最後2ハロン計測で1番時計を記録したのはケイムホーム牡馬「マイスイートベスの12」。JRA職員が騎乗して11秒8~11秒5を記録し、1,350万円で大阪府の近藤利一氏が購入、また、最後1ハロンを11秒0で駆けたアルデバラン牝馬「タケイチゼットの12」は宮城県の島川隆哉さんが2,160万円で落札した。

 祭日開催とあって、購買登録者数は前年より60人以上多い239人を数えた。ブリーズアップセールは、高い出走率と手堅い成績。過去9回、そのすべての世代からG1出走馬を送り出してきた実績と「徹底した情報公開による、安心して参加できる、わかりやすい市場」として定着した市場スタイルが浸透してきたことの証だ。

 セール終了後、井上真JRA馬事部担当理事は広報を通して「例年にも増して、多くの購買者の皆様にご参加いただき、JRA育成馬に対し高い評価をいただけましたことについて、心よりお礼申し上げます。積極的な情報開示に取り組むなど、わかりやすく安心して参加できるセール運営を評価していただいた結果が、このような好成績につながったものと考えております。本年のブリーズアップセールでは昨年に引き続き「新規馬主限定セッション」を実施いたしました。JRAでは今後とも新規馬主の方をはじめ、皆様がせり市場へ参加しやすい環境づくりに取り組んでまいります。最後に、本日購買された馬たちが順調に成長し、6月から始まる新馬戦をはじめ中央競馬の舞台で活躍することを願っております」とコメントしている。

JRAブリーズアップセールの詳細な結果はこちらから
http://www.jbis.or.jp/seri/2014/12O1/