馬産地ニュース

平成25年のホッカイドウ競馬が閉幕・門別競馬場でファン感謝DAYファイナルイベント実施

  • 2013年11月20日
  • 大勢の観客でにぎわったホッカイドウ競馬最終日
    大勢の観客でにぎわったホッカイドウ競馬最終日
  • ファン感謝DAYファイナルイベントで販売された北海道みついし産米「トキノミノル」
    ファン感謝DAYファイナルイベントで販売された北海道みついし産米「トキノミノル」
  • 静内高等学校吹奏楽部による道営記念ファンファーレ
    静内高等学校吹奏楽部による道営記念ファンファーレ
  • とねっこ広場で行われたひだか特産市の様子
    とねっこ広場で行われたひだか特産市の様子
  • ジョッキーとの交流会で笑顔を見せるリーディング1位・桑村真明騎手(右)
    ジョッキーとの交流会で笑顔を見せるリーディング1位・桑村真明騎手(右)

 4月24日からスタートした平成25年度のホッカイドウ競馬の開催が11月14日、幕を閉じた。

 最終週となった11月12日~14日は「グランシャリオナイター5周年記念・ホッカイドウ競馬ファン感謝DAYファイナルイベント」として、プレゼント抽選会やひだか特産市、石狩鍋の無料サービス、売店施設の390円特別プラン(サンキューイベント)など、様々なイベントが組まれた。

 中でも、門別競馬場初登場となった北海道みついし産米「トキノミノル」販売は目を引き、特設ブースでは立ち止まる来場者が多かった。JAみついしの三浦直己さんは、「開門から来場者の方が大変多く、PRの機会に恵まれました。おがわじゅりさんの手がけた馬のイラストのパッケージが好評で、総じて反応が良かったです。これからも各地の競馬場で販売していきたいと思います。」と、話していた。来年に向けては、トキノミノル記念・共同通信杯(G3)の日に東京競馬場で販売することが、検討されている。

 メインの第56回 道営記念(H1)では、本年度の第58回北海道吹奏楽コンクールで「金賞」を獲得した北海道静内高等学校・吹奏楽部がファンファーレを演奏し、ウイナーズサークルでは多数の観客が耳をすませた。寒いコンディションの中、初舞台を感じさせない堂々たる演奏を果たし、スタンド全体に響き渡る音色に、大きな拍手が巻き起こっていた。

 レース終了後は恒例の「ジョッキーとの交流会」が行われ、門別での騎乗を終えた騎手たちが感謝の意を込めて並び、ファンへサインや握手をした。時刻は午後9時をまわっていたものの、会場となった旧スタンドは大変な混雑となり、お目当ての騎手と写真を撮ったり、会話をしたりしたファンは一様に笑顔を作っていた。

 平成25年度のホッカイドウ競馬は、濃霧のための10のレースと、台風のための1日の開催中止を差し引き、15開催・79日間となった。入場人員は門別競馬場・Aibaも含め271,865人(前年対比90.8%)、競走数は891(前年対比95.5%)、出走頭数は8,777頭(前年対比93.0%)を記録した。発売額は140億1,743万円(前年対比116.8%、計画対比109.9%)となり、中でもインターネット・電話投票発売額の伸びが顕著だった。

 前年を上回った売上の背景には、特長である2歳馬のレベルにあるという声が多い。昨春完成した門別競馬場・屋内調教用坂路での調教効果も後押しし、ホッカイドウ競馬デビュー馬が素晴らしい走りを見せた。そのレベルの高さは他地区遠征結果でも示され、カクシアジ、プレイアンドリアル、ニシノデンジャラス、ゴオリイ、クライリングが遠征先で重賞を制し、門別最高峰の2歳重賞(JRA交流)・北海道2歳優駿(Jpn3)では、ハッピースプリントが2歳ダートチャンピオン誕生を匂わす完勝劇を見せた。また、重賞馬ニシケンモノノフは、11月のJRA移籍初戦を白星発進し、あっさりとオープン入りを果たしている。全国トップクラスの2歳馬の争いは、魅力に富んだレースと化して売上に結び付き、ホッカイドウ競馬が誇るコンテンツを築いた。

 リーディングの騎手部門は97勝で桑村真明騎手が初の栄冠。ベテランの宮崎光行騎手が2位(87勝)、岩橋勇二騎手(80勝)が3位となった。調教師部門は100勝で原孝明調教師が2年連続で輝き、角川秀樹調教師が2位(95勝)、田中淳司調教師が3位(91勝)となった。冬季は桑村真明騎手、佐々木国明騎手、服部茂史騎手が南関東地区で、伊藤千尋騎手が佐賀競馬で期間限定騎乗を行う。

 来年度の開催までの間は、北海道内のホッカイドウ競馬場外発売所(Aiba、J-PLACE)でJRAをはじめ、南関東競馬(大井・川崎・浦和・船橋)、ばんえい競馬などの発売を実施する。特に、JRA・G1開催日のJ-PLACEは多くのファンが利用しており、閉鎖となったウインズの、かつてのにぎわいを取り戻しつつある。暮れの大一番・有馬記念(G1)では今年一番の混雑が予想される。