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ストリートセンスがダーレー・ジャパン スタリオンコンプレックスを退厩

  • 2013年10月02日
  • 出発のときを静かに待つストリートセンス
    出発のときを静かに待つストリートセンス
  • 退厩を前にシーズンを共に過ごしたスタッフと記念撮影
    退厩を前にシーズンを共に過ごしたスタッフと記念撮影
  • 日本では144頭に種付け。来春生まれる二世の活躍が期待される
    日本では144頭に種付け。来春生まれる二世の活躍が期待される

 10月1日、日高町門別のダーレー・ジャパン スタリオンコンプレックスで種牡馬生活を送っていたストリートセンス(牡9歳)が、出国検疫に入るため白老町社台の日本軽種馬協会胆振輸出検疫施設へ移動した。来季からはアメリカのジョナベルファームにおいて供用されることが決まっている。

 ストリートセンスは父ストリートクライ、母ビーダズル、母の父ディキシーランドバンドという鹿毛のアメリカ産馬。第7回ドバイワールドC(G1)を制したストリートクライの初年度産駒となる。

 競走成績は13戦6勝。現役時代はブリーダーズCジュヴェナイル(G1)とケンタッキーダービー(G1)を史上初めて制覇する偉業を成し遂げるなど5つのグレードレースを勝ち取った。

 現役引退後の2008年からアメリカとオーストラリアを往復するシャトルスタリオンとして種牡馬入りし、日本では2013年シーズンから供用を開始。これまでに3世代の産駒を送り出している。とくに今年はヒュマナディスタフS(G1)を制覇したオービーケイ、スピナウェイS(G1)を無敗で制したスウィートリーズンの2頭のG1勝ち馬に加え、日本でもエルムS(G3)を3連勝で優勝したフリートストリートなど6頭の重賞勝ち馬が誕生するなど産駒が大ブレイク。その活躍によりアメリカから呼び戻しがかかり、わずか1シーズンの供用で日本を後にすることになった。今シーズンの種付頭数は144頭。初めての環境でも順調に毎日を過ごし、出生条件450万円という高額な種付け条件にもかかわらず多くの配合申し込みが寄せられ、予定していた頭数を大きく上回る繁殖牝馬を集めたという。

 三嶋健一郎ダーレー・ジャパン(株)代表取締役社長は「日本での供用はわずか1年となりましたが、多くの皆様にご愛顧いただきましたことを感謝申し上げます。本年だけでも2頭のG1馬を含む6頭の重賞勝ち馬を送り出しているように、本種牡馬には大きな可能性が秘められております。日本を離れてしまうのは非常に残念ですが、約束されたアメリカでのさらなる成功、そして日本で生まれる産駒の活躍に期待したいと思います。ダーレーはスタリオンを世界展開する中で、これまでにストリートセンス、コマンズ、キングズベスト等を日本へ輸入してきました。今後も日本の皆様に喜んでいただけるような種牡馬の導入に努めて参ります。」とコメントを残した。生産地ではストリートセンスに代わるビッグネームの導入を期待している。