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2013年2歳新種牡馬のJRA重賞初制覇はヨハネスブルグ

  • 2013年09月02日
  • 日本軽種馬協会静内種馬場で種牡馬生活を送るヨハネスブルグ
    日本軽種馬協会静内種馬場で種牡馬生活を送るヨハネスブルグ
  • 本邦初年度産駒が大ブレーク。今後の活躍がますます期待される
    本邦初年度産駒が大ブレーク。今後の活躍がますます期待される
  • 産駒のJRA重賞制覇の報せに足取りも軽い
    産駒のJRA重賞制覇の報せに足取りも軽い

 9月1日、JRA小倉競馬場で行われた2歳重賞、第33回小倉2歳S(G3)において、2歳新種牡馬ヨハネスブルグ産駒のホウライアキコ(牝2歳)が直線インコースを抜け出してデビュー2連勝を決め優勝。この勝利でヨハネスブルグは、今年ファーストクロップがデビューするフレッシュマンサイアー32頭の中で、JRA重賞制覇一番乗りを成し遂げた。

 ヨハネスブルグは父ヘネシー、母ミス、母の父オジジアンという鹿毛の米国産馬。現役時代の競走成績は英愛仏米10戦7勝。2歳時の2001年には、BCジュヴェナイル(G1)、フィーニクスS(G1)、モルニ賞(G1)、ミドルパークS(G1)と、欧米のG1レースを総なめし、2001年欧州2歳牡馬チャンピオン、2001年米国2歳牡馬チャンピオンのWタイトルを獲得した。

 2003年にアメリカで種牡馬入り。2003年から2007年まではアメリカと、オーストラリアを往復する、2008年、2009年はアメリカとアルゼンチンを往復するシャトルスタリオンとして供用されていた。初産駒がデビューした2006年には、ファーストシーズンサイアーランキング勝ち馬数第1位、2007年にはセカンドシーズンサイアーランキング勝ち馬数第1位、2010年にはリーディングサイアーランキング総合&2歳勝ち馬数第1位を記録している。

 海外で送り出した産駒は、2歳戦から3歳クラシック戦線、古馬重賞、短距離から中距離、クラシックディスタンス、芝、ダート、オールウェザーと、幅広いカテゴリーで息長く活躍。これまでにアメリカ、イギリス、アイルランド、フランス、オーストラリア、シンガポール、アルゼンチン、カナダと世界8か国で重賞勝ち馬が誕生している。

 日本では2010年から新ひだか町静内の日本軽種馬協会静内種馬場で供用開始。本邦初年度産駒となる2歳は、84頭が血統登録されている。JRAでは小倉2歳S(G3)を制したホウライアキコ、すずらん賞を6馬身差で快勝したフクノドリームなど、すでに28頭がデビューして7頭で9勝を記録。JRA2歳新種牡馬ランキングでは、2位のマツリダゴッホに約74,000,000円差をつけ堂々の第1位。JRA2歳種牡馬でも1位のディープインパクトから、わずか800万円差で2位と大活躍している。

 産駒の快進撃、JRA重賞初制覇にヨハネスブルグを管理する日本軽種馬協会静内種馬場の中西信吾場長は「8月31日にはアメリカでブリーダーズカップの前哨戦となるG1競走フォアゴーS(G1)でも産駒のストラッピンググルームが優勝しました。世界各国で産駒は走っているので期待していたのですが、実際に日本でも結果を出してくれたのでほっとしています。これまでヨハネスブルグを応援してくださった方々にも少しは恩返しができたかなと思っております。JRA2歳新馬戦を1日3勝した頃から、来年の種付けについての問い合わせが増えてきました。これからも産駒の走りを見守って応援していきたいですね」と声を弾ませていた。