スパイキュールがビッグレッドファームを退厩
8月29日、新冠町明和のビッグレッドファームで種牡馬生活を送っていたスパイキュール(牡13歳)が退厩し、新ひだか町静内のへいはた牧場へ移動した。来季からは海を渡り、韓国で種牡馬生活を続ける。
スパイキュールは父サンデーサイレンス、母クラフティワイフ、母の父クラフティプロスペクターという血統。半兄には1995年のマイラーズC(G2)などを制したビッグショウリ、2003年の中山グランドジャンプ(JG1)に勝ちJRA最優秀障害馬に輝いたビッグテースト、おいに2009年の天皇賞(秋)(G1)、マイルチャンピオンシップ(G1)など重賞9勝をあげたカンパニー、2011年の天皇賞(秋)(G1)を日本レコードで制覇したトーセンジョーダン、昨年の京都新聞杯(G2)勝ち馬トーセンホマレボシ、2004年のアルゼンチン共和国杯(G2)優勝のレニングラード、昨年の毎日杯(G3)優勝馬ヒストリカルなどがいる。
競走成績は10戦7勝。ダートでは無敵を誇り、7戦7勝の成績を収めた。
故障のため自身は重賞と縁がなかったが、重賞勝ち馬多数の母系、重賞級の能力の持ち主であることが評価され、2006年からビッグレッドファームで種牡馬入り。産駒数は多くないが、2012年に南関東・大井の東京記念を制したスマートインパルス、2011年の兵庫チャンピオンシップ(Jpn2)2着のホクセツサンデー、2012年の白山大賞典(Jpn3)2着のナムラダイキチ、2011年の北海道2歳優駿(Jpn3)で2着になったベルモントレーサーなど、地方重賞やダート交流重賞で活躍馬を出している。
韓国での繋養先は、アドマイヤドン、ニホンピロニール、マイネルセレクト、イーグルカフェがいる済州島の緑原牧場。韓国ではサンデーサイレンス系種牡馬への関心が高く、70頭ほどの繁殖牝馬が集まるのではと見込んでいる。
渡航は来年2月の予定。先のサマーセールにおいて韓国人オーナーが購買した4頭と共に輸出されるという。それまでは移動先のへいはた牧場で英気を養う。
ビッグレッドファームでは「日本で産駒も走っているので、お別れするのは寂しい気持ちもありますが、向こうでも元気に過ごしてほしいですね。大井では今年から日韓国際交流競走が始まりました。近い将来、スパイキュールの産駒が来日するかもしれませんね。」と愛馬にエールを送っていた。