馬産地ニュース

北海道春季馬術大会が開催される

  • 2013年07月03日
  • さまざまなイベントで活躍するデルタブルースも元気な姿を見せた。
    さまざまなイベントで活躍するデルタブルースも元気な姿を見せた。
  • 快速マイネルレーニアも新天地で活躍している。
    快速マイネルレーニアも新天地で活躍している。
  • 障害競走で活躍したレガシーロックはさすがの飛越を見せた。
    障害競走で活躍したレガシーロックはさすがの飛越を見せた。
  • マキシマムプレイズは馬場馬術でも存在感を示した。
    マキシマムプレイズは馬場馬術でも存在感を示した。
  • まだ若いサトノエクスプレスも乗用馬としてキャリアを積んでいる。
    まだ若いサトノエクスプレスも乗用馬としてキャリアを積んでいる。
  • ユメロマンは、生まれ故郷の静内農高で、若きホースマンにその背の感触を伝えている。
    ユメロマンは、生まれ故郷の静内農高で、若きホースマンにその背の感触を伝えている。

   出産、種付シーズンがひと段落を迎えた6月21日~23日まで、苫小牧市のノーザンホースパークでは、道内の乗馬クラブや高校、大学の馬術部員らが腕を競う「第48回北海道春季馬術大会」(主催・北海道乗馬連盟)が開催された。

   競走を引退し、現在は第2、第3の馬生を歩む馬たちも多数参戦し、大会を大いに盛り上げた。

   なお、この競技大会は日本馬術連盟公認障害馬術競技会として開催され、一部競技は同馬術連盟の公認競技となる。

   今回も馬場馬術で存在感を示したのは06年の京王杯2歳S(G2)と08年のスワンS(G2)を勝っているマイネルレーニア(9歳)。現役時代は36戦6勝。ビュンビュン飛ばす快足馬のイメージだったが、現役引退後は2011年から札幌競馬場で乗用馬として活躍している。「とにかく真面目な馬。性格も穏やかで、動じない馬」という特性を生かして、すでに誘導馬としてもデビュー。馬術大会でも大いに活躍している。

   今回は、馬場馬術のL1競技やA2少年(Part1)の2課目で優勝したほか、障害競技でも無難な飛越を披露した。

   また、現役時代は菊花賞(G1)やメルボルンカップ(G1)など内外のG1レースに優勝、現役引退後は同ホースパークを代表する1頭として各種イベントでも活躍するデルタブルース(12歳)も、距離380m、障害の高さ1m以内という標準小障害Aスピード&ハンディネスに参戦。順位は振るわなかったが、同馬の名前が告げられるとカメラを向ける人がいるなど、人気の高さは相変わらずだ。

   2000年の小倉サマージャンプ(JG3)や東京ハイジャンプ(JG2)を逃げ切ったレガシーロック(18歳)は現役引退後、JRA栗東トレーニングセンターで乗用馬として活躍したが、現在は北海道のライディングファームフセに移籍している。今回は距離480mの少年小障害Cに出場し、華麗なるジャンプを見せた。

   静内農業高校の生産馬としてJRAで3勝を挙げたユメロマン(11歳)は現役引退後は同校馬術部で後進の指導馬として活躍。今回は、同じく同校生産馬で道営ホッカイドウ競馬で認定レースに勝利したサクラホウジュ(10歳)とともに少年小障害Aなどに参加。飛節のタイミングがあわなかったり、また2反抗による失権の憂き目にあうなど後輩のサクラホウジュ(障害競技で優勝)の引き立て役に回ってしまった。

   近親にハーツクライがいるフジキセキ産駒のサトノエクスプレス(7歳)はセレクトセールの高額取引馬。京成杯(G3)やセントライト記念(Jpn2)にも駒を進めた活躍馬だ。今回は距離480m、障害の高さ80センチ以内という標準小障害Bや距離380m、障害の高さ1m以内の標準小障害Aスピード&ハンディネスのほか、馬場馬術にも出場した。

   サンデーサイレンス産駒のマキシマムプレイズ(18歳)は障害3勝ほか京都ジャンプS(JG3)2着など2着7回という堅実派だった。今回は距離480m、障害の高さ80センチ以内という標準小障害Cで2位、距離480m、障害の高さ80センチ以内という標準小障害Bで3位と活躍した。

   馬術競技大会は、このあとも9月まで毎月1回行われる。思いがけないかつての馬たちに再会できるかもしれないので、機会があればぜひ足をお運びいただきたい。