八戸市場が開催される
青森県軽種馬生産農業協同組合が主催する「八戸市場」が7月2日、青森県三戸郡の八戸家畜市場で開催された。名簿掲載は72頭だったが、2頭が欠場し、70頭(牡40頭、牝30頭)での市場開催となった。
午前9時30分から始まった展示は4班に分けられて比較展示、常歩供覧、速歩供覧と進行。生産者らは汗ばむ陽気の中、磨き上げられた自慢の1歳馬を購買者にアピールした。
結果、26頭(牡19、牝7)の売却で総額7087万5000円(税込)を売り上げた。売却率は前年比10.7ポイント減の37.1%だったが、平均価格は同18.9ポイントアップの272万5961円。総売上は前年比252万円の減少だった。
最高価格は2頭。No.44「ウィギングの2012」(牡、父キンシャサノキセキ)とNo.67「ニシノアリスの2012」(牡、父チーフベアハート)で693万円。いずれもJRA日本中央競馬会が落札した。
前者は祖母のプッシーが英国の重賞2勝馬で、近親にジャパンカップ(G1)優勝のジュピターアイランドがいる血統。新種牡馬キンシャサノキセキ産駒という期待感も手伝って高額落札となった。
後者は母ニシノアリスが特別競走勝馬で、近親にテイエムハリケーンらがいる血統。2012年に死亡したチーフベアハートの血を受け継ぐ貴重な産駒だ。
牝馬ではNo.60「エリザベススイート24」(牝、父デュランダル)。祖母のスイートイブンはホッカイドウ競馬の北海道3才優駿の勝馬で、道営記念3着という活躍馬。近親には公営競馬の活躍馬が多数でるファミリーだ。598万5000円で㈱レックスが落札した。
セール終了後、山内正孝組合長は「たくさんの方に足を運んでいただきましたが、売上総額が前年を下まわってしまったことは残念でした。とくに牝馬については厳しい市場になってしまったという印象です。今後も、さまざまな地域からバラエティに富んだ馬を集めて、八戸市場を盛り上げていきたい」とコメント。昨年から1ヶ月近く早い開催となった開催時期については「理事会で、もう1度検証してどの時期がふさわしいのか、改めて検討したい」という発言があった。