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サンライズバッカスがレックススタッドを退厩

  • 2013年06月18日
  • レックススタッドを退厩するサンライズバッカス
    レックススタッドを退厩するサンライズバッカス
  • 現役時代はダート最強世代の1頭として活躍した
    現役時代はダート最強世代の1頭として活躍した

  • 別れを悟りゆっくりと馬運車に乗り込んだ
    別れを悟りゆっくりと馬運車に乗り込んだ

 6月15日午前10時過ぎ、新ひだか町静内のレックススタッドに繋養されていたサンライズバッカス(牡11歳)が、生まれ故郷である日高町門別のヤナガワ牧場へ移動した。

 サンライズバッカスは父ヘネシー、母リアルサファイヤ、母の父リアルシャダイという血統。母リアルサファイヤは1989年のフラワーC(G3)を勝った重賞勝ち馬、近親には2009年の日本テレビ盃(Jpn2)など重賞4勝のマコトスパルビエロがいる。

 競走成績は38戦6勝。2004年10月のデビューから4戦は芝のレースを使われ敗戦が続いたが、初ダートとなった5戦目に初勝利をあげると4連勝で一気にオープン入り。重賞初挑戦となった2005年のダービーグランプリ(G1)でカネヒキリに敗れダートで初黒星を喫したが、続く武蔵野S(G3)ではダートで無敗を誇っていたカネヒキリに初黒星を付け重賞初制覇を果たした。その後は勝ち星から遠ざかったものの、2007年のフェブラリーS(G1)でG1初制覇を達成。「ダート最強世代」と称された同期のカネヒキリ、ヴァーミリアン、フィールドルージュ、ボンネビルレコード、ワンダースピード、メイショウトウコン、ワイルドワンダー、ワンダースピード、フジノウェーブらのダート重賞勝ち馬とともに、中央地方交流ダートグレード競走で活躍した。

 2010年に現役を引退。引退後は生まれ故郷のヤナガワ牧場へ戻り、軽種馬育成調教センターによる引退名馬繋養展示事業(現在は公益財団法人ジャパン・スタッドブック・インターナショナルが事業を継続)の助成を受け功労馬として余生を送っていたが、2012年シーズンからレックススタッドで種牡馬入り。今春、初年度産駒が各地で誕生している。

 種付けシーズン途中での退厩にはスタリオンスタッフが総出で見送り。馬運車に乗り込む姿を確認すると、静かに馬運車の扉を閉めて別れを告げた。2シーズン管理したレックススタッドでは「とても扱いやすく、スタッフみんなから愛された馬でした。生まれ故郷に戻っても元気に過ごしてほしいですね。頭数は少ないですが今年生まれた産駒の評判も良いので、再来年のデビューを楽しみにしたいと思います。バッカスと同じようにダートで活躍する姿を見てみたいですね」と新生活にエールを送っていた。