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ヨハネスブルグ本邦初年度産駒が初勝利

  • 2013年06月13日
  • 日本軽種馬協会静内種馬場で種牡馬生活を送るヨハネスブルグ
    日本軽種馬協会静内種馬場で種牡馬生活を送るヨハネスブルグ
  • 現役時代は欧米の2歳G1を総なめにした
    現役時代は欧米の2歳G1を総なめにした
  • すでに世界8カ国で重賞勝ち馬を送る世界的名サイアーとしての地位を確立
    すでに世界8カ国で重賞勝ち馬を送る世界的名サイアーとしての地位を確立

 6月12日、新ひだか町静内の日本軽種馬協会静内種馬場で種牡馬生活を送るヨハネスブルグ(牡14歳)の本邦初年度産駒が待望の初勝利をあげた。

 そのレースは北海道の門別競馬場において行われた2歳牝馬未勝利戦(ダート1000m)。圧倒的な一番人気に推されたニシノマリーナ(牝2歳)はスタートから楽な手応えで先行し、最後は後続に9馬身の大差をつける圧勝劇を演じ、父の本邦初年度産駒として記念すべき1勝目を記録した。

 ヨハネスブルグは父ヘネシー、母ミス、母の父オジジアンという鹿毛の米国産馬。2歳デビューした2001年には、BCジュヴェナイル(G1)、フィーニクスS(G1)、モルニ賞(G1)、ミドルパークS(G1)と欧米のG1レースを総なめし、2001年欧州2歳牡馬チャンピオン、2001年米国2歳牡馬チャンピオンのWタイトルを獲得した。

 2003年にアメリカ、オーストラリアを往復するシャトルスタリオンとして種牡馬入り。2006年に産駒がデビューすると、2006年にはファーストシーズンサイアーランキング勝ち馬数第1位、2007年にはセカンドシーズンサイアーランキング勝ち馬数第1位、2010年にはリーディングサイアーランキング総合&2歳勝ち馬数第1位を記録。これまでにアメリカ、イギリス、アイルランド、フランス、オーストラリア、シンガポール、アルゼンチン、カナダと世界8カ国で25頭が重賞制覇を遂げている。

 日本では2010年から供用を開始。本邦初年度産駒は84頭が血統登録されている。2013年シーズンの種付料は120万円(特約なし)、150万円(基本契約)、180万円(受胎条件)。種牡馬実績と比べると、破格値ともいえる良心的な価格設定で人気を集めている。

 本邦初年度産駒は3頭がデビューし、1勝のほか2着馬が1頭、4着馬が1頭。前評判に違わぬ幸先の良いスタートを切っている。初勝利の報せにヨハネスブルグを管理する中西信吾静内種馬場長は「スタートからゴールまで持ったままで勝利。素晴らしいパフォーマンスでしたね。惜しいレースが続いていましたが、ついに本領を発揮してくれました。デビュー前の産駒の中にも逸材が揃っていると聞いていますので、これからが本当に楽しみになりました」と喜びに溢れていた。