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往年のダービー馬2頭が東京競馬場に登場

  • 2013年05月28日
  • 第67代日本ダービー馬アグネスフライト
    第67代日本ダービー馬アグネスフライト
  • 素軽い足取りでパドックを歩いた
    素軽い足取りでパドックを歩いた
  • 第60代日本ダービー馬ウイニングチケット
    第60代日本ダービー馬ウイニングチケット
  • 高齢を感じさせない好馬体を披露した
    高齢を感じさせない好馬体を披露した
  • 最後は首を下げてお辞儀をするような一幕もあった
    最後は首を下げてお辞儀をするような一幕もあった

 今年で第80回の節目となる日本ダービー(G1)を迎えた東京競馬場では、過去の優勝馬2頭が北海道から出向き、お披露目イベントを行った。

 晴れの舞台に華を添えたダービー馬はウイニングチケット(1993年優勝馬)とアグネスフライト(2000年)。日本ダービー(G1)前日の東京最終R終了後と当日の東京1R前、最終R終了後にパドックで展示された。

 かつてここで、このレースで、熱狂と興奮を生んだ立役者を見ようと、パドックには大勢の来場者が集まった。朝からダービーデーらしい緊張感に包まれる中、2頭はゼッケンをつけて登場した。暑いぐらいの好天に恵まれ、やや汗をかきながらも堂々と周回を始めた。

 今年でウイニングチケットは23歳、アグネスフライトは16歳となる。ともに種牡馬生活を引退し、北海道で余生を送っている。輸送疲れもない様子で、その表情は余裕さえ感じられた。一歩一歩の歩様は力強く、イレ込むこともなく、引き手の方と呼吸を合わせて周回していた。何より、ダービー馬らしいオーラがあり、その存在感に観衆は吸い込まれていた。

 ダービーデーの朝の展示では細江純子さんの司会によって約15分間パドックを歩き、最後は2頭が正面に移動し、「ダービーへようこそ」という赤いボードを背景に、ファンへ挨拶をするようにポーズをとった。再会の機会を喜んでいるように、ギャラリーからは馬名を呼ぶ声が飛んでいた。横断幕も見受けられ、シャッター音はあちこちで響いていた。

 歴代チャンピオンもやって来た5月26日、ダービーデーの東京競馬場は13万9,806人が入場し、昨年より大幅増の数字を記録した。感動をもたらした3頭のダービー馬に、ファンは酔いしれていた。