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ゴールデンジャックが死亡

  • 2013年03月19日
  • ゴールデンジャック(2010年春撮影)
    ゴールデンジャック(2010年春撮影)
  • ゴールデンジャック(2010年春撮影)
    ゴールデンジャック(2010年春撮影)
  • 産駒で現在3歳のプリンセスジャックとともに(2010年春撮影)
    産駒で現在3歳のプリンセスジャックとともに(2010年春撮影)

 1994年の報知4歳牝馬特別(G2)(現在のフィリーズレビュー(G2))とサンスポ4歳牝馬特別(G2)(現在のフローラS(G2))を制したゴールデンジャック(牝、父アフリート、母コマーズ、母の父ダンジグ)が3月15日早朝、繁殖生活を送っていた日高町のタバタファームで心不全のために死亡した。22歳だった。

 同馬は、まだアフリートが種牡馬として輸入される前に、いわゆる持込馬として同ファーム(当時の牧場名義は田端勝氏)で生まれている。ダート1200mの新馬戦で2着に9馬身の差をつけて初勝利。その後、追い込みに磨きをかけて4戦1勝で挑んだ報知4歳牝馬特別(G2)を8番人気で勝利し、牝馬クラシック戦線に名乗りをあげた。桜花賞(G1)は差し脚不発だったものの、トライアルのサンスポ4歳牝馬特別(G2)でメモリージャスパーを破り、本番オークス(G1)でもチョウカイキャロルに迫る2着と存在感を示した。その後は重賞競走で2着2回3着3回と活躍し、7歳(現年齢表記6歳)春の中京記念(G3)を最後に通算29戦4勝2着5回で引退した。

 引退後は生まれ故郷で繁殖牝馬となり、重賞3勝サイドワインダーなどを輩出。現3歳世代には、新馬、ききょうSを連勝したプリンセスジャック(牝、父ダイワメジャー)がいて、今春も3月13日にヴィクトワールピサの牝馬を出産したばかりだった。

 同ファームの田端修さんは「15日の早朝、馬房で倒れていました。発見したときはまだ温かかったですが、すでに息はありませんでした」と当時の様子を語り、「母のコマーズは、私が初めて外国から導入した馬でした。その最初の仔で、重賞競走に勝ってくれたゴールデンジャックの思い出は絶えません。途中、なかなか産駒に恵まれない時期もありましたが、最後になってしまった子を含めて晩年は牝馬を多く残してくれましたこと。あらゆる意味で素晴らしい馬だったと思います」と感謝の言葉を絞り出してくれた。

 「今まで、ゴールデンジャックやその子供たちを応援してくださいまして、ありがとうございます。また、たくさんの花やコメントもいただき感謝しております。明け2歳にはダイワメジャーの牡馬がいますし、今年生まれたヴィクトワールピサの牝馬もいます。競馬場で見かけたら、ゴールデンジャックのことを思い出し、そして応援してください」と語っている。