馬産地ニュース

ジェイエス繁殖馬セールが開催

  • 2013年01月24日
  • ジェイエス繁殖牝馬セール
    ジェイエス繁殖牝馬セール
  • せり開始前には実馬を確認
    せり開始前には実馬を確認
  • 最高価格馬グリントインハーアイ
    最高価格馬グリントインハーアイ
  • 2番目に高額で取引されたティアドロップス
    2番目に高額で取引されたティアドロップス
  • 未供用馬の最高馬クリールソレイユ
    未供用馬の最高馬クリールソレイユ

 1月23日、新ひだか町の北海道市場において、(株)ジェイエスが主催する「ジェイエス繁殖馬セール」が行われた。

 同セールは秋と冬の2度行われ、秋季セールは受胎馬が主役なのに対して、冬季セールは現役生活を終えたばかりの馬が多い市場となっている。

 セールでは受胎馬17頭、あがり馬を含む空胎馬36頭の計53頭が上場。うち38頭が売却され、売却総額は1億2482万4000円、売却率は71.70%、平均価格は328万4842円。昨年の冬季セールを大きく上回る総売上、平均価格を記録した。

 最高価格で取引されたのはディープインパクトの母ウインドインハーヘアが日本に輸入される前に米国で生んだグリントインハーアイ(17歳、父アラジ、ダイワメジャーを受胎)。昨年春に準オープン特別を逃げ切った外国産馬ティアモブリーオ(牡6歳、父エンパイアメーカー)の母でもある。2000万円からスタートしたせりは、2730万円で新冠町のビッグレッドファームが制した。

 2番目の高額馬は2007年の秋季繁殖馬セールで取引されたティアドロップス(16歳、父サンデーサイレンス、キングカメハメハを受胎)。そのときに受胎していたのが、のちに京都金杯(G3)に勝ったマイネルラクリマだった。今回は1680万円で前川正美さんが落札した。この2頭が1000万円を超える高額で取引された。

 また、空胎馬では母の半妹に最優秀4歳以上牝馬のダイヤモンドビコーがいるクリールソレイユ(4歳、父フレンチデピュティ、母エアラグドール、母の父ストームキャット)を丸村村下ファームが588万円で購買した。

 ほか、主だったところでは阪神大賞典(G2)、ステイヤーズS(G2)に勝ったアイポッパーの母サンデーアイ(19歳、父サンデーサイレンス)が273万円で、サダムパテックの半妹フィールグリュック(4歳、父ストラヴィンスキー)は262万5000円で、フラワーC(G3)5着のライブインベガス(5歳、父マンハッタンカフェ)は105万円で取引。ディープインパクト産駒のシャムローグ(4歳)は483万円だった。

 (株)ジェイエスの藤原悟郎代表は「馬主の方にも多くご参加いただき、全体的には活気ある市場が展開できたと思います。とくに未供用馬の需要を感じました」と満足そうに市場をふりかえり「来年は100頭規模の市場にしたい」と意気込みを語った。

 なお、詳しいせり結果については(株)ジェイエスのホームページをご覧ください。http://www.jscompany.jp