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グランプリエンゼルが繁殖入り

  • 2013年01月15日
  • グランプリエンゼル
    グランプリエンゼル
  • 故郷到着後も元気いっぱい
    故郷到着後も元気いっぱい
  • 今年はクロフネと交配する
    今年はクロフネと交配する

 素軽いスピードを武器に芝短距離重賞で活躍したグランプリエンゼルが、故郷・上村清志さんの牧場で繁殖入りした。

 グランプリエンゼルは父アグネスデジタル、母アンダンテ、母の父サンデーサイレンスという血統。2歳夏の函館でデビューし、3戦目で初勝利をマーク。3歳春に500万、オープン特別を連勝し、重賞初挑戦となったNHKマイルカップ(G1)では低評価を覆して3着に好走した。その勢いで続く函館スプリントS(G3)では古馬相手に快勝。その後もコンスタントに短距離重賞に参戦し、後のJRA賞最優秀短距離馬ロードカナロアや、2010年のサマースプリントシリーズ覇者ワンカラットとも僅差の競馬をした。どちらかと言うと小柄なタイプで、丈夫に41戦を走破。父同様に芝・ダート問わず、高速馬場・道悪も問わない、運動神経の優れた馬だった。

 昨年12月9日に行われたカペラステークス(G3)12着を最後に競走馬生活にピリオドを打ち、牧場へは12月中旬に到着した。滋賀県・栗東トレーニングセンターからの輸送はスムーズで、環境の変化にもまもなく慣れた。

 現在は相棒の繁殖牝馬と2頭で放牧している。凍てつくような寒さに体調を崩さぬよう、馬服を着せて。雪上を走る姿は、まだまだ競走馬の面影が残っている。顔についた雪も気にすることなく、放牧地では自由を満喫している様子だ。上村清志さんは、「無事に到着し、リラックスしています。初年度の交配相手はクロフネです。現役時代はG1であと少しの着順まで来ましたし、札幌競馬場で重賞制覇に立ち会えた時は、本当に嬉しかったですね。今度はグランプリエンゼルの仔で、大きなレースを狙いたいです。」と、意気込んでいる。