ヒルノダムールがアロースタッドで種牡馬入り
11月17日、昨年の春の天皇賞(G1)に優勝したヒルノダムール(牡5歳)が、新ひだか町のアロースタッドで種牡馬入りした。
ヒルノダムールは父マンハッタンカフェ、母シェアエレガンス、母の父ラムタラという血統。2007年5月20日に新ひだか町の橋本牧場で誕生した。
2009年11月に東京でデビュー。2戦目で初勝利を挙げた。4戦目の若駒Sでルーラーシップを退けオープン入り。皐月賞(G1)に駒を進めるとヴィクトワールピサの2着に入った。
その後、鳴尾記念(G3)2着、日経新春杯(G2)2着、京都記念(G2)3着と勝ち切れないレースが続いたが、2011年の産経大阪杯(G2)をレコードタイムで勝利し重賞初制覇。その勢いのまま天皇賞(春)(G1)に出走すると、エイシンフラッシュの追撃を1/2馬身退けてG1初制覇を飾った。
晴れてG1ウイナーの仲間入りをすると秋にはフランスへ遠征。フォワ賞(G2)2着をステップに凱旋門賞(G1)に挑戦した。
今年9月に右前浅屈腱炎を発症したため現役引退を発表。8月の札幌記念(G2)3着が最後のレースとなった。競走成績は21戦4勝(重賞2勝、海外2戦)。
休養先だった滋賀県のヒルサイドステーブルからアロースタッドに到着したヒルノダムールは、長旅の疲れも見せず元気一杯。馬運車から降りると、かつて本馬の母父ラムタラが過ごした同じ馬房に入っていった。
本間一幸主任は「ラムタラの血を持つ馬を管理できるとは感慨深いものがありますね。毛色こそ違いますが、顔つきなんかはラムタラの面影があるように思います。故障した箇所も大丈夫そうなのでホッとしました。来シーズンに向け、しっかりとケアしていきたい」と新種牡馬に期待をかけていた。