スマートファルコンが社台スタリオンステーションにスタッドイン
9月5日午前11時過ぎ、安平町の社台スタリオンステーションにスマートファルコン(牡7歳)が入厩した。来春から種牡馬として新たなスタートを切る。
スマートファルコンは父ゴールドアリュール、母ケイシュウハーブ、母の父ミシシッピアンという栗毛の静内産馬。半兄には1999年の東京大賞典(G1)勝ち馬のワールドクリークがいる。
競走成績は34戦23勝。2010年、2011年のJBCクラシック(Jpn1)などのG1・Jpn1レース6勝を含め、交流重賞19勝の重賞最多勝記録を作った。今年のドバイワールドC(G1)が最後のレースとなった。
スタッド入りは突然のことだった。前日4日にオーナーサイドと社台スタリオン関係者が協議し、2億4000万円(1株400万円×60)のシンジケートを組んで種牡馬入りすることが決定。5日朝、出社したスタッフはその日の午前中に休養先のノーザンファーム空港から移動してくることを知らされた。
北は北海道、南は九州の佐賀県、果ては中東の国ドバイまで遠征しているだけあって移動は慣れたもの。馬運車から降りると悠然と構え、報道陣の前でポーズを決めた。その後の馬体重測定、ボディチェック、測尺計測も素直に応じ、スタッフも拍子抜けするほどのおとなしさだった。
シンジケート総額の2億4000万円は、同じダートの雄、ヴァーミリアン、カネヒキリを上回るもの。それだけ関係者の期待の大きさが窺える。新種牡馬の到着に社台スタリオン事務局の三輪圭祐さんは「ゴールドアリュールの産駒を種牡馬として受け入れることができてうれしいです。バランスとれた良い馬ですね。ダートを芝並みの時計で走ったスピードを産駒に伝えてほしいです」と夢を広げていた。