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アイルハヴアナザーがビッグレッドファームにスタッドイン

  • 2012年08月07日
  • ビッグレッドファームにスタッドインしたアイルハヴアナザー
    ビッグレッドファームにスタッドインしたアイルハヴアナザー
  • 実馬の動きを後方から確認する岡田繁幸ビッグレッドファームグループ代表
    実馬の動きを後方から確認する岡田繁幸ビッグレッドファームグループ代表
  • しつこく纏わりつくアブを柔軟な身のこなしで回避する米2冠馬
    しつこく纏わりつくアブを柔軟な身のこなしで回避する米2冠馬
  • 馬房から一望。新たな環境にも動じない強心臓振りを発揮
    馬房から一望。新たな環境にも動じない強心臓振りを発揮
  • 到着には国内外の競馬メディアが駆けつけた
    到着には国内外の競馬メディアが駆けつけた

 8月7日朝、今年のケンタッキーダービー(G1)、プリークネスS(G1)を制し、米2冠に輝いたアイルハヴアナザー(牡3歳)が、新冠町のビッグレッドファームに到着した。来シーズンから種牡馬として第二の生活を始める。

 アイルハヴアナザーは父フラワーアレイ、母アーチズギャルイーディス、母の父アーチという2009年生まれの米国産馬。2010年のキーンランドセプテンバーセールに上場されると11,000ドル(約87万円)で取引され、2011年のOBSスプリング2歳トレーニングセールでは35,000ドル(約290万円)で取引された。

 2003年のジャパンCダート(G1)優勝馬フリートストリートダンサーを管理した、カリフォルニアのD.オニール厩舎に入厩すると、昨年7月のデビュー戦を快勝。4戦目となった今年2月のロバートB.ルイスS(G2)で重賞初勝利を飾った。続く、サンタアニタダービー(G1)を制し、G1初制覇。さらに、ケンタッキーダービー(G1)、プリークネスS(G1)で米2冠を達成し、1978年のアファームド以来34年ぶり史上12頭目の米3冠が期待されたが、ベルモントS(G1)前日に左前肢浅屈腱炎を発症したため、7戦5勝のキャリアで現役を引退した。

 父フラワーアレイは昨年のきさらぎ賞(G3)優勝馬トーセンラー、今年のプリンシパルS(OP)を制しダービー(G1)に駒を進めたスピルバーグの半兄。アイルハヴアナザーは父の2年目産駒となる。

 2008年のビッグブラウン以来となるケンタッキーダービー(G1)、プリークネスS(G1)を制した米2冠馬のスタッドインには、国内外の競馬メディアが注目。岡田繁幸ビッグレッドファームグループ代表やスタリオンスタッフら関係者とともに到着を見守った。

 初めて実馬と対面した岡田繁幸代表は「動画サイトで何度も見て芝向きの馬と思いました。自分の思っていた通り、身のこなしが柔らかいですね。無事なら東京競馬場の芝コースを走らせたかったです。芝向きなのにダートもこなせたというのは能力が高い証。3冠を獲っていたら購買できなかったでしょう。そういう意味でもラッキーでした。この馬の産駒で活躍馬を出したいです」と話していた。

 購買金額は10,000,000ドル(約8億円)。すでに総額11億2000万円(1株1600万円×70)のシンジケートが組まれ、8月15日にシンジケート設立総会と会員へのお披露目を予定しているという。