ジョッキーベイビーズ北海道地区予選が行われる
北海道浦河では全国に先駆け、「全国ポニー競馬選手権『第4回ジョッキーベイビーズ』」の予選レースが行われた。
予選レースは7月29日、第46回浦河競馬祭内で2レース組まれ、8名の騎手が参加した。北海道地区予選は対象2レースの上位着順にポイントが与えられ、合計ポイント上位2名が決勝大会(東京競馬場)に出場できる。
今年の参加騎手は五十音順に大池駿和さん、大池澪奈さん、大西美廣さん、木村和士さん、谷口遼斗さん、中神美渚さん、中神優織さん、宮内勇樹さんで、決勝大会出場者もレース初経験者も含む顔ぶれ。条件は1レース目がダート200m戦、2レース目がダート350m戦の直線競馬。サラブレッドより小さいポニーとは言え、そのスピードは侮れない。スタートから猛ダッシュで瞬く間に駆け抜け、毎年、新潟競馬場芝1000mの直線競馬を思わせるような高速マッチが繰り広げられている。
発走時間が迫ると参加騎手は勝負服をまとい、ゴーグルを着用して戦闘態勢に入る。緊張した様子の騎手もいれば、リラックスしている騎手もいる。馬場付近で輪乗りを行った後、コースへと入り、ほどなく発走位置につく。大勢の観客、関係者、報道陣が見守る中、ファンファーレは鳴った。
1レース目は馬場一杯に広がり、直線半ばまで混戦模様。勝負は後半の追い比べとなったが、最後まで馬をヨレさせずに脚を伸ばした木村和士さんが1着でゴール。2着には大池澪奈さんが入り、経験豊富な上級生によるワンツーとなった。
2時間後に迎えた2レース目は距離が長くなる分、騎手の実力が試される。レースは好発からスムーズに加速した木村和士さん、大池澪奈さんが抜け出し、ゴール前は2頭がびっしりと競り合った。ともに安定したフォームで、手綱さばきも気迫がこもる。僅差でゴールしたが、軍配は木村和士さん。ゴール後では左手でガッツポーズを決めた。2レース目と同じ決着となり、この2人が東京競馬場行きの切符を掴んだ。
レース後、決勝大会進出を決めた木村和士さん、大池澪奈さんは笑顔で口取り写真に入り、JRA日高育成牧場の高松勝憲場長から決勝大会への招待状と記念品が贈られた。予選1位通過を決めた木村和士さんは、「昨年の予選より落ち着いて乗ることができました。ムチもしっかり入れられたし、2レース目の差は少しでしたけど、勝ったとわかりました。東京競馬場でも良い結果を残して、北海道に帰ってきたいです。」と、はつらつとした表情。2位通過で決勝進出を決めた大池澪奈さんは、「目標としていた東京競馬場に行けて嬉しい。2位は悔しいけど、きれいな姿勢を心がけながら楽しく乗れました。騎乗したメルモに“ありがとう”と言いたいです。」と、感想を伝えた。決勝大会に向け、今後は芝コースでの練習も取り入れながら、本番に備えるという。
北海道地区代表2名が出場する全国ポニー乗馬選手権「第4回ジョッキーベイビーズ」決勝大会は11月4日、東京競馬場で行われる。全国6ブロックの代表8名による争いで、今年は長谷川町子美術館とのコラボレーションにより、決勝大会には国民的人気キャラクターの「サザエさん」も応援に駆けつけ、大会を盛り上げる予定となっている。北海道地区代表者としては第1回大会に木村和士さんの兄、木村拓己さんが優勝している。