馬産地ニュース

門別競馬場で屋内調教用坂路の供用が始まる

  • 2012年05月15日
  • 息遣いやフットワークを確かめながら調教を進めた
    息遣いやフットワークを確かめながら調教を進めた
  • 3頭併せで駆け上ってくるホッカイドウ競馬所属馬
    3頭併せで駆け上ってくるホッカイドウ競馬所属馬
  • 全長900mの屋内調教用坂路施設
    全長900mの屋内調教用坂路施設

 5月14日、ホッカイドウ競馬の舞台となる門別競馬場に新設された屋内調教用坂路施設の供用が始まった。

 ホッカイドウ競馬では強い馬づくりと冬期間における調教改善、さらに競馬番組の充実を図る観点から、屋内調教用坂路施設を新たに建設。昨年10月に着工し今年3月末に完成した。

 完成した坂路は全長900m、幅員10m(走路7m、帰り馬道3m)、勾配3.5%(最長350m)。コースには20cmの厚さでカラマツのウッドチップが敷き詰められている。総工費約6億9500万円の一大プロジェクトで、約2/3が地方競馬全国協会の馬流通活性化事業として補助され、残りは北海道が負担した。

 供用初日となった14日の最初の馬場入りは午前4時30分。午後12時の調教時間までに門別競馬場に在厩する840頭のうち112頭が利用した。利用した馬は古馬から、3歳、2歳などさまざま。単走や併走でコース入りした。

 息を切らしながら駆け上がってきた管理馬の調教を見守っていた林和弘調教師は「同じ距離を平坦馬場で走っても、ここまで息が荒くならない。かなり負荷がかかっているのでしょうね。坂路コースを利用して心肺機能を高めていきたいですね」と、強い馬づくりに向け決意を新たにしていた。

 この屋内調教用坂路施設は、ホッカイドウ競馬所属馬に限らず、民間の牧場・育成施設関係者も利用が可能。管理する北海道軽種馬振興公社では「多くの方々に活用していただき、日本の競馬産業の活性化に貢献できる施設を目指していきたい」としている。外部の利用は5月18日から開始される。

 門別競馬場在厩馬(認定厩舎含む)の調教時間は、競馬開催期間中(4月~11月)の月曜日から金曜日が、日の出から正午までで、土・日曜日は日の出から午後3時まで。競馬開催期間外(12月~3月)は、月曜日から土曜日の日の出から正午までとなる。

 外部利用馬の調教時間は、競馬開催期間中(4月~11月)が月・金曜日の午後1時から午後3時までで、競馬開催期間外(12月~3月)は月曜日から金曜日の午後1時から午後3時までとなる。施設使用料は1680円(1頭1日当たり)。利用に関する要綱はホッカイドウ競馬ホームページまで。

http://www.hokkaidokeiba.net/