門別競馬場で角居勝彦調教師の講演会が行われる
4月17日、日高町の門別競馬場厚生施設会議室において、JRA日本中央競馬会の角居勝彦調教師による「屋内調教用坂路の調教について」の講演会が行われた。
門別競馬場にはこのほど、念願だった屋内調教用坂路施設が完成。4月11日に竣工式が開かれ、関係者にお披露目されたところだ。
坂路調教に関しての講演会は1月に続き2回目。5月中旬からの施設利用を前に、講師に角居調教師を招聘し、坂路調教のノウハウや最新の競馬事情まで、多岐に渡る内容で行われた。
角居調教師は2000年に調教師免許を取得。2001年の開業以来、ウオッカ、ヴィクトワールピサ、カネヒキリ、シーザリオ、ハットトリックなど数多くのG1ホースを送り出してきた。その活躍は国内に留まらず、海外においても顕著な成績を残している。昨年はJRAで59勝を記録し、初のリーディングトレーナーのタイトルを獲得。今年も4月15日までに22勝を挙げ、リーディングトレーナーの首位に立っている。
講演の中で角居調教師は「走行フォームが定まらない若馬には有効」「騎乗経験の浅いスタッフでも容易に調教できる」など、坂路調教の効能や利点を説明。新たに完成した屋内調教用坂路については「長さ、形態、勾配、馬場など計算し尽くされていて素晴らしい施設」と感想を口にした。
また、日本でもっとも早く2歳戦が始まるホッカイドウ競馬の厩舎関係者の技術を賞賛。「厳冬の地で若駒を仕上げるテクニックは感心します。地方競馬や生産地を支えている存在でもあります」とエールを送った。
角居調教師は初めて坂路調教に着手する厩舎関係者の質問に対しても丁寧に応対。「みなさんでいろいろなやり方を試して坂路調教のベースを作ってください。わからないことがあったらいつでも質問してほしい。それが私にとっても新たな知識となると思うので」と優しく語りかけた。