ホッカイドウ競馬で能力検査が始まる
本年度のホッカイドウ競馬開幕まで約1ヶ月となった3月22日、今年初めてとなるホッカイドウ競馬の競走能力・発走調教検査(能検)が、門別競馬場で行われた。
能検は競走馬として適正を審査するもの。800mを制限タイムの58秒以内で走破できるか、ゲート入り、ゲート内での駐立、発走がスムーズかどうかを検査し、合格すると晴れて競走馬の仲間入りができる。馬産地・日高では春の訪れを告げる風物詩として広く知られている。
初日は合計5鞍、全28頭が受検。タイムオーバーだった1頭を除く27頭が合格し、競走馬としての第1歩を踏み出した。
この日の1番時計を叩き出したのは、父フォーティナイナーズサン、母マルダイロマン、母の父タバスコキャットという血統のキングマジェスティ(牡2歳)。ゲート入りに少し手間取ったが、スタートを決めると余力を持って先頭でゴール板を駆け抜けた。
話題の2歳新種牡馬の産駒も登場した。1頭は米ダービー馬フサイチペガサスの半弟となるボーナスフィーバー(牡9歳)。本馬は2009年の1シーズンだけ新冠町の優駿スタリオンステーションで供用され、シーズン後に南米へ輸出された種牡馬だ。残した産駒は1世代で8頭。そのうちの1頭であるカクヘン(牝2歳)が見事な走りで合格した。
もう1頭はミホノブルボンの貴重な後継となるシュイベモア(牡14歳)。本馬は現役時、南関東やホッカイドウ競馬で活躍し通算成績は30戦10勝。2004年の川崎記念(G1)では6着に健闘した。この日は唯一の初年度産駒となるソフトボーイ(牡2歳)が受検。父と同じ舞台でのデビューを目指す。
3月18日現在、門別競馬場に在厩している2歳馬は昨年より16頭多い524頭。能検は今後開幕まで、3月29日、4月5日、12日、19日と行われる。