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ブエナビスタがノーザンファームで繁殖入り

  • 2011年12月30日
  • 生まれ故郷に凱旋したブエナビスタ
    生まれ故郷に凱旋したブエナビスタ
  • 笑顔で愛馬の労をねぎらう吉田勝己ノーザンファーム代表
    笑顔で愛馬の労をねぎらう吉田勝己ノーザンファーム代表
  • G1・Jpn16勝を挙げた素晴らしい馬体を披露
    G1・Jpn16勝を挙げた素晴らしい馬体を披露
  • 母ビワハイジの隣の馬房が用意された
    母ビワハイジの隣の馬房が用意された
  • 馬房から生まれ故郷の空気を吸ってリラックス
    馬房から生まれ故郷の空気を吸ってリラックス

 今年のジャパンC(G1)などG1・Jpn16勝を挙げたブエナビスタ(牝5歳)が12月29日、生まれ故郷である安平町のノーザンファームに帰厩した。来春から繁殖牝馬として第2のスタートを切る。

 ブエナビスタは早来町(現安平町)・ノーザンファーム生産の黒鹿毛馬。父はスペシャルウィーク、母は1995年の阪神3歳牝馬S(G1)を制し、JRA最優秀3歳(現2歳)牝馬に輝いたビワハイジ、母の父カーリアンという血統で、半妹には今年の阪神ジュベナイルフィリーズ(G1)を制したジョワドヴィーヴル、半兄には2008年の京都記念(G2)勝ち馬アドマイヤオーラ、2005年の京成杯(G3)優勝馬のアドマイヤジャパンなどがいる。

 競走成績は日UAE23戦9勝。2歳時はデビュー2戦目で勝ち上がると、3戦目の阪神ジュベナイルフィリーズ(Jpn1)に優勝。母娘2代制覇を成し遂げるとともに2008年度JRA最優秀2歳牝馬に選出された。3歳時は桜花賞(Jpn1)、オークス(Jpn1)の牝馬2冠を達成したほか、チューリップ賞(Jpn3)優勝、有馬記念(G1)2着などの成績を残し、2009年度JRA最優秀3歳牝馬のタイトルを獲得。昨年は天皇賞(秋)(G1)、ヴィクトリアマイル(Jpn1)、京都記念(G2)に優勝したほか、ジャパンC(G1)2着(1位入線降着)、有馬記念(G1)2着、ドバイシーマクラシック(G1)2着、宝塚記念(G1)2着と安定した成績を収め、2010年度JRA年度代表馬&JRA最優秀4歳以上牝馬に輝いた。今年はヴィクトリアマイル(G1)2着、宝塚記念(G1)2着、天皇賞(秋)(G1)4着と勝ち切れないレースが続いたが、ジャパンC(G1)で久々の勝利。見事前年降着の雪辱を果たした。総収得賞金14億7886万9000円はJRA歴代2位、牝馬ではトップとなる。

 12月25日の有馬記念(G1)後に引退式を行なったブエナビスタは、その日のうちに福島県のノーザンファーム天栄に移動。英気を養った後の28日に北海道へ向け出発し、29日午前11時30分過ぎにノーザンファームに凱旋した。

 到着には吉田勝己ノーザンファーム代表やスタッフ、報道陣らが出迎え。吉田代表は「有馬記念(G1)での消耗が少なかったのか全然傷んでませんね。無事着いて安心しました」と愛馬を労った。奇しくも新たな住まいは母ビワハイジの隣の馬房。繁殖シーズンが終わるまで、ほかの上がり馬や空胎馬とともに過ごすという。

 初年度の配合種牡馬はキングカメハメハを予定。産駒への期待はいやが上にも高まるが、ノーザンファーム事務局の中尾義信氏は「まずは受胎して、無事に産んでくれることを祈るだけですね。初めての繁殖シーズンに向けしっかり管理していきます」と話していた。