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北海道2歳優駿(Jpn3)は外国産馬オーブルチェフが圧勝

  • 2011年11月11日
  • 力の違いをまざまざと見せつけたオーブルチェフ
    力の違いをまざまざと見せつけたオーブルチェフ
  • スタート後、オーブルチェフは2番手につける
    スタート後、オーブルチェフは2番手につける
  • パドックでの様子
    パドックでの様子
  • 喜びの口取り
    喜びの口取り
  • 優勝馬関係者の皆さん
    優勝馬関係者の皆さん

 11月10日、門別競馬場では2歳馬による交流重賞、第38回北海道2歳優駿(Jpn3)[ダイワメジャー賞]が行われた。

 今年のメンバーはJRAから4頭、ホッカイドウ競馬から10頭の14頭立て。中でも断然の支持を集めたのはJRAのオーブルチェフで、芝のデビュー戦こそ破れたものの、ダート戦に転じてからはいずれも余裕のある内容で連勝し、ここでも壁はないと目された。対抗馬としてゴールドメダル、イッシンドウタイの地元重賞ホルダーが浮上し、JRA遠征で見せ場を作ったステルミナートも上位人気に推された。オーブルチェフ以外のJRA所属馬はキャリアの浅さや1勝馬の身とあって伏兵の域にとどまり、道営勢もチャンスありの様相を呈していた。

 レースは全馬揃ったスタートからダブルスターが逃げを打ち、およそ10頭が5馬身圏内に固まったまま2コーナーを回る。向正面に入ると馬群はばらけ、オーブルチェフが2番手、ゴールドメダルがそれを見ながら3番手につける。人気どころのステルミナート、イッシンドウタイは中団に付け、3、4コーナーへ。仕掛けに入った各騎手が手を動かして前へ押し上げる中、持ったままの手応えで回ってきた馬が一頭、オーブルチェフだ。ラストはこの大本命馬の独壇場となった。

 直線で気合いを付けられるやあっさりと先頭に立ち、グングンと突き放す。ゴール前は中舘騎手が後続とのリードを確認し、余力十分にゴールを切った。2着馬との着差は実に8馬身、勝ち時計は1分53秒1(良馬場)を記録した。混戦の2着争いはJRAのベルモントレーサーが制し、紅一点の道営馬シーキングブレーヴが3着に食い込んだ。武豊騎手を配して挑んだ道営馬ダブルスター、イッシンドウタイが4、5着と続き、掲示板の半分以上は地元勢が占めたものの、ただただ勝ち馬の異次元の走りに圧倒される結末となった。

 騎乗した中舘英二騎手は表彰式のインタビューで、「未勝利戦を勝った時からダートではしばらく負けない馬になるなと感じていました。今日も強い競馬を見せてくれましたね。これからも連勝街道を伸ばしていけるように頑張っていきたいと思います。」と、手応えに満ちた表情で振り返った。

 オーブルチェフはアメリカ産馬。馬主はノースヒルズ(新冠)、大山ヒルズ(鳥取)を擁する前田幸治氏で、門別競馬場には育成に携わった牧場関係者が多数駆けつけていた。今後については全日本2歳優駿(Jpn1)からドバイ遠征という青写真が描かれているという。パドックでは一頭だけ別馬のように力強いストライドで周回し、ゴール後はあちこちから“強い!”の声が漏れ、皆が皆その能力の高さに脱帽していた。ここを一つの通過点にどこまで

 飛躍していくのか、次なる衝撃も楽しみにしたい。