にいかっぷホロシリ乗馬クラブで「第14回ホロシリCUP」開催
11月6日、北海道新冠町のにいかっぷホロシリ乗馬クラブでは「第14回ホロシリCUP」(にいかっぷホロシリ乗馬クラブ主催)が行われた。この大会は新冠乗馬連盟の所属者による大会で、年に一度開かれている。今年は新冠町開町130年・町制施行50年記念と銘打ち、新冠町長も大会を訪れた。
大会には幼児から成人まで約40名が参加し、今年の国民体育大会出場者や、騎手試験合格者の姿もあった。当日は雨予報が出ていたものの小雨にとどまり、午前9時より大会はスタートした。競技は小障害飛越競技A、ジムカーナ競技、クロスジャンプ競技、ビギナーズ障害飛越競技の4競技が組まれ、リニューアルした馬場を使って人馬の熱い戦いが繰り広げられた。
選手のパートナーを務めたのはにいかっぷホロシリ乗馬クラブの繋養馬。中には懐かしい重賞勝ち馬も登場した。1998年のデイリー杯3歳S(G2)の勝ち馬エイシンキャメロンとコンビを組んだ正木裕子さんは、クロスジャンプ競技で3位入賞。正木さんは、「初めて騎乗しましたが、最後まで集中力を切らさずに飛越してくれました。頭が良く、指示通りに動いてくれました。」と、パートナーを褒め称えた。エイシンキャメロンは小障害飛越競技Aで優勝も果たし、乗用馬としても高い能力をアピールしていた。
エイシンキャメロン以外にもスノーエンデバー(重賞5勝)がジムカーナ競技で優勝、ダイワテキサス(重賞5勝)がスノーエンデバーに次ぐ2位に入る活躍を見せた。東京から大会に参加した津田望さんは、3年以上の付き合いとなるスノーエンデバーと共に挑戦。走行を終えると首筋を撫で、愛情をいっぱいに伝えていた。スノーエンデバーの乗り味、性格について尋ねると、「競走馬時代のことはよく知らないのですが、駆け足をする時はとても良い乗り心地なんですよ。何事にも一生懸命な馬で、人間に悪さはしないし、気持ちの切り替えも早いです。“今日はあなたのおかげで入賞できたよ”と、言ってあげたいですね。」と、目を輝かせながら話してくれた。
競技終了後はランチとしてカレーライスと、会員の方が用意した手作りショートケーキが参加者に振舞われ、午後から表彰式が行われた。入賞者には表彰状と記念品、参加者全員には今大会オリジナルマフラータオルほか、ヘルメット、ショートブーツ、地元産アキアジなどの賞品が贈られ、参加者からは一様に笑みがこぼれていた。
大会を運営した山畠輝男さん(にいかっぷホロシリ乗馬クラブ支配人)は、「今年は新冠町開町130年・町制施行50年記念ということで、沢山の選手、来賓の方にお集まりいただきました。新冠乗馬連盟に所属する皆さんの日頃の成果を発揮する場として、充実した大会となったと思います。」と、安堵の表情で振り返った。改修した外馬場の評判も良く、乗りやすい環境で選手たちは競技に集中していた。来年は10月に大会開催を予定している。
なお、にいかっぷホロシリ乗馬クラブでは今年12月1日から来年2月末までトレッキングが半額となるキャンペーンを行い、前述のエイシンキャメロン、スノーエンデバー、ダイワテキサスにも騎乗できる。北海道は寒さの厳しい時期へと移ろうが、同乗馬クラブでは防寒具も完備されており、是非、この機会に温かな重賞馬の背を体感していただきたい。
競技結果(選手名、騎乗馬名)
第1競技 小障害飛越競技A(ホロシリ杯)
優勝 蛯名亜希子 エイシンキャメロン
第2位 細川映里香 スノーエンデバー
第3位 三津谷隼人 コア
第2競技 ジムカーナ競技
優勝 後藤夕輝 スノーエンデバー
第2位 五十嵐春奈 ダイワテキサス
第3位 津田望 スノーエンデバー
第3競技 クロスジャンプ競技
優勝 細川由妃 ディーギャノン
第2位 山畠未早希 ディーエスジャック
第3位 正木裕子 エイシンキャメロン
第4競技 ビギナーズ障害飛越競技
優勝 楫川徳都 ナーシャルバトル
第2位 細川千恵 ナーシャルバトル
第3位 楫川千幸 オーガ