馬産地ニュース

南相馬市から被災馬第2陣12頭が日高町に到着

  • 2011年08月31日
  • 馬運車を降りるマーベラスタイマー
    馬運車を降りるマーベラスタイマー
  • 無事到着したメイショウムネノリ
    無事到着したメイショウムネノリ
  • 放射能検査を受けるタマモヒビキ
    放射能検査を受けるタマモヒビキ
  • 到着後、草をついばむ被災馬
    到着後、草をついばむ被災馬
  • 馬運車の放射能の数値を測定する係員
    馬運車の放射能の数値を測定する係員

 8月31日午前9時頃、東日本大震災の影響で被災した福島県南相馬市の避難区域に繋養されている被災馬12頭が、日高町の軽種馬施設に避難してきた。

 被災地からの避難は8月9日に続き2回目。第2陣は2006年のセントライト記念(G2)勝ち馬トーセンシャナオー、2004年の兵庫チャンピオンシップ(G2)勝ち馬メイショウムネノリ、2000年の日経新春杯(G2)、1999年のアルゼンチン共和国杯(G2)を勝ったマーベラスタイマー、2002年の小倉大賞典(G3)を制したタマモヒビキ、1990年の京都記念(G2)などを制したナイスナイスナイスといった重賞ウイナーを含む12頭が移動してきた。全頭とも南相馬市の伝統行事「相馬野馬追」に出場してきた駿馬だ。

 移動先となった軽種馬施設は日高町の五輪共同育成センター跡地。今冬まで育成施設として利用されていたが、現在は使われておらず、被災馬の避難先として日高町に貸し出されることになった。

 12頭は3台の馬運車に乗せられて到着。三輪茂日高町長、日高町職員、HBA日高軽種馬農協職員ら軽種馬関係者が見守る中、ゆっくりと馬運車から降ろされた。

 到着後は馬のほか、馬運車のボディや中、馬の排泄物などを入念に放射能検査した。

 2頭の被災馬を自ら馬運車を運転して連れてきたホシファームの星英二さんは、南相馬市原町で乗馬クラブを経営。牧場が避難区域となったため、やむを得ず避難してきた。星さんは「ここは広くて良いですね。馬もストレスがたまってると思うので、早く広い放牧地に放してあげたいですね。日高町の方々には感謝します」とホッとした様子。まだ、自分の牧場には6頭残っているので、第3陣で移動してくるという。

 日高町では被災馬を36頭受け入れる予定。第1陣、2陣を合わせ21頭が移動を済ませた。三輪町長は「なるべく早く移動させたいが、いまは馬運車の都合がなかなかつかない。早く馬運車の手配して移動させたい」と話していた。