ローレルゲレイロに全弟が誕生
2009年高松宮記念(G1)、スプリンターズS(G1)を優勝し、本年より優駿スタリオンステーションにて種牡馬入りしているローレルゲレイロ(牡7歳、父キングヘイロー 母ビッグテンビー 母の父テンビー)の全弟が、4月12日に誕生している。
本馬の父キングヘイローは、父に凱旋門賞(G1)などG1を4勝したダンシングブレーヴ、母にケンタッキーオークス(G1)などG1を7勝したグッバイヘイローという世界的な良血。デビューから3連勝で東京スポーツ杯3歳ステークス(G3)を制し、クラシックでも皐月賞(G1)2着と健闘したが、本格化したのは距離を縮めてきた4歳以降、東京新聞杯(G3)、中山記念(G2)を連勝、5歳となった2000年の高松宮記念(G1)で悲願のG1制覇を果たした。競走成績27戦6勝。
母のビッグテンビーは初仔のローレルゲレイロから毎年産駒を送り出し、本馬は8番仔となる。仔出しが良いだけでなく、現在デビューしている5頭全てが中央で勝ち上がっているように産駒の競走成績も優秀、今年のきさらぎ賞(G3)では、5番仔の全兄リキサンマックスが場内を沸かす大逃げで2着に健闘、今後の活躍が期待されている。
全兄のローレルゲレイロは早くから活躍していたが、朝日杯フューチュリティS(G1)2着、NHKマイルカップ(G1)2着など重賞で5度の2着を重ね、東京新聞杯(G3)を勝つまでは、ファンから“最強の1勝馬”というありがたくない称号を与えられていた。3歳オープンで活躍するリキサンマックスも現在1勝、2番仔の半兄カシノネロ(牡6歳、父メイショウドトウ)も2勝目を挙げるまでに丸3年掛かったというから“2勝目が遠い”一族なのかも知れない。しかし『仕上がり早く、競走成績は長持ち』というのは素晴らしい特徴だ。
「今年の仔は、兄姉達と比べると少し小さく出ましたね。ローレルゲレイロやリキサンマックスは青鹿毛ですが、この仔は鹿毛なので父のキングヘイローが出たのかも知れません。母のビッグテンビーは、人間や馬にはキツイところもありますが、子供には優しいお母さんですよ。本当に素晴らしい繁殖成績ですから、この仔にも期待しています」と語ってくれた村田牧場のスタッフ。ちなみに今年はマンハッタンカフェの配合を予定しているという。また、種牡馬となったローレルゲレイロには、村田牧場では6頭の繁殖に配合するなど最大限の支援を行なっている。枝葉を広げる一族の更なる活躍が楽しみだ。