馬産地ニュース

ノーザンホースパークマラソン2011開催

  • 2011年05月17日
  • ランナーを先導するデルタブルース
    ランナーを先導するデルタブルース
  • 現役時代を彷彿とさせる姿で駆け上がった
    現役時代を彷彿とさせる姿で駆け上がった
  • 坂路コースを走るゲストランナーの猫ひろしさん
    坂路コースを走るゲストランナーの猫ひろしさん
  • 優勝者は馬に乗って表彰式へ登場
    優勝者は馬に乗って表彰式へ登場
  • 優勝者には1口馬主権もプレゼントされた
    優勝者には1口馬主権もプレゼントされた
  • 声援を送る大会会長を務めた橋本聖子参議院議員と吉田勝己ノーザンファーム代表
    声援を送る大会会長を務めた橋本聖子参議院議員と吉田勝己ノーザンファーム代表

 5月15日、北海道苫小牧市の観光牧場「ノーザンホースパーク」で「ノーザンホースパークマラソン2011」(主催 ノーザンホースパークマラソン実行委員会、大会会長 橋本聖子)が行われた。今大会は初の開催で、チャリティ大会として東日本大震災の復興支援も行った。

 大会種目は親子マラソン(2.5km)、トレイルラン(約7km)、ハーフマラソン(21.0975km)の3つで、全国各地から1,330人が出場した。朝方灰色に染まっていた空も、正午にかけて晴れ間がさし、すっきりとした青空のもと各ランナーは疾走。緑鮮やかな牧場はマラソンの舞台へと様変わりした。

 午前9時30分にスタートしたトレイルランは最大勾配7%の坂路コースを通る今大会の目玉種目。先導は菊花賞(G1)、メルボルンカップ(G1)を制したデルタブルース(ノーザンファーム生産)が務め、現役時代を彷彿とさせる姿で悠々と駆け抜けた。坂路コースはやはり難所だったようで、ゲストランナーの猫ひろしさんを含めた先頭グループ以外は、息を切らせて通過するランナーが続出。一方では脇で写真や動画を撮るランナーや、馬のかぶり物をして走るランナーも現れ、参加者自身が楽しんでいる様子が随所に見てとれた。

 午後からは表彰式が始まり、入賞したランナーは特設ステージへ。優勝者は豪快なシャンパンファイトで喜びを表現し、拍手喝采を浴びた。トレイルラン+ハーフマラソンの総合優勝は富樫建太さん(オフィスエス所属)。表彰式を終えた後、感想を伺うと、「狙っていた優勝だったので最高に嬉しいです。初めて走った坂路のウッドチップは雪上に近い感じでしたね。冬場の雪上トレーニングが生きました。放牧地の馬を眺めながら、道中は気持ち良く走れました。表彰式は馬に乗っての登場となり、これもまた初めての体験で感無量の気分でした。」と、白い歯をこぼした。富樫さんには優勝者特典として、キャロットクラブの一口馬主権も贈られた。

 表彰式後にはチャリティーオークションが始まり、長年セレクトセールの鑑定人を務めているノーザンファーム事務局の中尾義信さんの名調子により、活発な競り合いが展開された。出品されたのは福永祐一騎手サイン入りブルゾンや池添謙一騎手サイン入りゴール写真パネルなど、手に入らないレアものばかり。競馬好きのランナーはここでも気合いが入ったことだろう。

 大会アドバイザーの谷川真理さんは今大会を振り返って、「子供から大人まで大勢の参加があり、家族で楽しめる大会だったと思います。広々とした牧場で馬を見ながら走る機会はありませんし、絵本の中にいるような雰囲気で、ランナーは気持ち良く走れたと思います。」と、語った。スタート前は谷川さん自ら選手の前で準備体操を見せ、きめ細やかなサポートを施していた。

 この大会は引き続き来年も開催を予定しているとのことで、斬新で北海道らしいマラソン大会として知名度もこれからグンと上がっていくことだろう。数々のG1馬が走った坂路コースで競走馬気分を味わった選手の皆さんにとっては、自慢の思い出ができたに違いない。