馬産地ニュース

ヴァーミリアンが社台スタリオンステーションにスタッドイン

  • 2010年12月24日
  • 社台SSに到着したヴァーミリアン
    社台SSに到着したヴァーミリアン
  • メンコを外して素顔を披露
    メンコを外して素顔を披露
  • エルコンドルパサーの代表後継として期待は大きい
    エルコンドルパサーの代表後継として期待は大きい

 史上最多となるG1・Jpn1 9勝を挙げた2007年のJRA最優秀ダートホース、ヴァーミリアン(牡8歳、父エルコンドルパサー)が12月23日午後、来シーズンから種牡馬として繋養される安平町の社台スタリオンステーションにスタッドインした。

 同馬は父エルコンドルパサー、母スカーレットレディ、母の父サンデーサイレンスという血統。半兄にサカラート、半弟にキングスエンブレム、一族にはダイワスカーレット、ダイワメジャーなど活躍馬多数のスカーレット一族の1頭である。

 競走成績は34戦15勝(海外2戦)。総獲得賞金は11億6860万7500円。2歳時にはラジオたんぱ杯2歳S(G3)、3歳時には浦和記念(G2)、4歳時にはダイオライト記念(G2)、名古屋グランプリ(G2)、5歳時には川崎記念(Jpn1)、JBCクラシック(Jpn1)、ジャパンCダート(G1)、東京大賞典(Jpn1)、6歳時にはフェブラリーS(G1)、JBCクラシック(Jpn1)、7歳時には帝王賞(Jpn1)、JBCクラシック(Jpn1)、8歳時には川崎記念(Jpn1)を制した。2歳から8歳まで7シーズンに渡るキャリアで、G1・JPN19勝、7年連続重賞勝利、JBCクラシック3連覇、18戦連続G1・Jpn1出走、4年連続G1・Jpn1勝利、ダート獲得賞金11億1631万500円など、数々の記録を作った。

 18日に阪神競馬場で引退式を行った同馬は19日付で競走馬登録を抹消。宮城県の山元トレーニングセンターで一息入れた後、同SSへ移動した。当日は悪天候のため予定より2時間ほど遅れて到着。スタリオンスタッフが総出で出迎える中、トレードマークの赤いXマークがついたメンコをつけ、颯爽と降り立った。

 元気な姿を確認すると関係者は安堵の表情。メンコが外され取材に訪れた報道陣に素顔が披露された。

 すでに総額1億2000万円(1株200万円×60)のシンジケートを結成。胆振・日高の若手生産者が中心メンバーで、次世代を担う種牡馬として期待されている。来春の種付料は50万円(受胎確認後支払い)。すでに多くの配合申し込みが寄せられているという。

 同SS事務局の徳武英介氏は「7年連続重賞勝利など長く活躍してくれました。血統表見ても父系にはキングマンボ、サドラーズウェルズ、母系にはサンデーサイレンス、ノーザンテーストが入っているので、とても可能性がある種牡馬と思います。うちに繋養していたエルコンドルパサーの血が戻ってきてくれたこともうれしいですね。2歳時には芝の重賞も勝っているので、芝ダート両方でもいけるのではないでしょうか」と夢を広げていた。