馬産地ニュース

イシノサンデーが十勝軽種馬農協種馬所へ移動

  • 2010年12月01日
  • JBBA種牡馬では、ファンからの人気が1番高かったイシノサンデー
    JBBA種牡馬では、ファンからの人気が1番高かったイシノサンデー
  • スタッフに導かれゆっくりと馬運車に向かう
    スタッフに導かれゆっくりと馬運車に向かう
  • 移動には種馬場スタッフが総出で見送った
    移動には種馬場スタッフが総出で見送った

 新ひだか町のJBBA日本軽種馬協会静内種馬場繋養されていたイシノサンデー(牡17歳、父サンデーサイレンス)が12月1日朝、幕別町の十勝軽種馬農協種馬所へ移動した。来シーズンは同種馬所に預託されて種牡馬生活を続ける。

 イシノサンデーはサンデーサイレンスの2年目の産駒。母にジェフォリー、母の父にアリダーを持つ。

 競走成績は22戦6勝(地方3戦1勝)。1996年の皐月賞(G1)を勝つとダービー(G1)は6着。秋は菊花賞へ向かわずダート路線へ行き、ダービーグランプリ(中央交流)を制した。古馬になると芝路線へ戻り京都金杯(G3)に優勝。芝ダートでトップレベルの活躍をした。

 現役引退後の1999年にJBBA所有初のサンデーサイレンス後継として種牡馬入り。初年度は千葉県の下総種馬場、2002年からは青森県の七戸種馬場、その後、鹿児島県の九州種馬場、再び七戸種馬場を経て、2009年から静内種馬場に繋養されていた。主な産駒には南関東・東京湾Cを制したイシノファミリー、JRA5勝のシルクボンバイエなどがいる。

 旅立ちには種馬場スタッフが総出で見送り。移動の馬運車には餞別として大好物のニンジンが搭載された。別れを悟ったイシノサンデーが馬運車の中で2度、3度と大きく嘶くと、放牧されていたほかの種牡馬たちもさよならを言うように雄叫びをあげた。

 中西信吾場長は「十勝はこちらより雪が深く寒いそうですが、元気に過ごしてほしいですね。そして、また戻ってくる日を楽しみにしています」と再会を心待ちにしていた。