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ヒシミラクルがレックススタッドを退厩

  • 2010年11月01日
  • 慣れ親しんだ厩舎を後にするヒシミラクル
    慣れ親しんだ厩舎を後にするヒシミラクル
  • 芦毛の個性派にはファンが多かった
    芦毛の個性派にはファンが多かった
  • 馬運車に乗り込むヒシミラクル
    馬運車に乗り込むヒシミラクル

 新ひだか町のレックススタッドに繋養されていたヒシミラクル(牡11歳、父サッカーボーイ)が11月1日、浦河町の中村雅明牧場に移動した。

 ヒシミラクルは2001年のHBAトレーニングセール出身馬。大塚牧場から上場されると阿部雅一郎オーナーに682万5000円で取引された。

 デビュー10戦目で初勝利を挙げると、クラシック追加登録料を払って菊花賞(G1)に出走。10番人気と低評価ながらファストタテヤマを鼻差抑え、トレーニングセール出身馬初のクラシックホースとなった。その後、低迷が続いたが天皇賞(春)(G1)でG12勝目。続く宝塚記念(G1)で得意のロングスパートを決め3つ目のG1を手にし、2003年のJRA最優秀内国産馬に輝いた。重賞3勝がすべてG1で、いずれも人気薄という個性派だった。

 現役引退後の2006年に同スタッドで種牡馬入り。初年度産駒は現3歳となるが、産駒数が少ないこともあり、JRAでは未だ勝ち馬は出ていない。種付頭数も少なく、今年はわずか1頭だった。

 同スタッドスタッフは「産駒がもう少し走ってくれれば良かったのですが・・・。ファンにも人気があったのでいなくなるのは残念。新天地で長生きしてほしい」と別れを惜しんでいた。なお、移動先となる中村雅明牧場には同じオーナー所有のヒシアリダーも繋養されているという。