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フロラインカップはクラキンコが快勝

  • 2010年06月25日
  • 落ち着いてパドックを周回していたクラキンコ
    落ち着いてパドックを周回していたクラキンコ
  • 北海優駿馬の力を見せつけた
    北海優駿馬の力を見せつけた
  • レース後、安堵の表情の小国騎手
    レース後、安堵の表情の小国騎手


  • 喜びの口取り
    喜びの口取り
  • 優勝馬関係者の皆さん
    優勝馬関係者の皆さん

 6月24日、門別競馬場ではホッカイドウ競馬で唯一の3歳牝馬による重賞、第9回フロイラインカップ(H3)[ステイゴールド賞]が行われた。

 今年は北斗盃(H2)、北海優駿(H1)を制したクラキンコを筆頭に、昨年の東京2歳優駿牝馬(S1)の覇者プリマビスティー、北斗盃(H2)2着馬で、デビュー以来全て3着以内の堅実派パシコジュリエらが参戦。実力のある3歳牝馬が顔を揃えた。

 レースは1番人気に推されたクラキンコが好スタートから先頭を切り、直線に向くと楽な手応えで更に加速。2着に3馬身の差を付けて危なげない勝利を飾った。2着には後方から末脚を伸ばしたプリマビスティー、3着にはパシコジュリエが入り、上位人気馬3頭による堅い決着となった。

 クラキンコに騎乗した小国博行騎手は表彰式のインタビューで、「距離が忙しいかなと思いましたが、うまく対応してくれて良かったです。スタートが良く、道中は無理せず行けました。今、成長が著しいですね。今後も応援宜しくお願いします。」と、安堵の表情を浮かべて答えた。口取りでは3歳牝馬らしからぬ堂々とした姿を見せ、大勢の関係者が笑顔で写真に収まった。

 生産は日高町の倉見牧場。門別競馬場へ応援に駆けつけた倉見さんは、「優勝できてたいへん嬉しいです。今日は道悪で前残りの馬場でしたから、以前のレースのように後ろから行くとどうかなと思って見ていましたが、スタートも良く、前々に付けて、力で押し切ってくれましたね。力をつけていると感じました。今後も無事にいって欲しいです。地方競馬の売上が厳しい現状ですが、ホッカイドウ競馬で活躍した馬を父母に持つ血統の馬で、少しでも盛り上げていけたらと思います。」と、喜びと共に競馬人気の向上を願っていた。今年誕生したクラキンコの全弟は同牧場で順調に成長しているとのことで、こちらも将来に楽しみが膨らんでいる。

 父母との2代制覇という快挙を成し遂げた北海優駿(H1)に続き、道営2冠馬の貫禄を示したクラキンコ。ホッカイドウ競馬ゆかりの父母の強さが凝縮された走りが、ファンの心を強く惹きつけている。次は迎え撃つ立場となるのか、アウェイで挑戦者となるのか、女王クラキンコの歩みにファンの注目がより一層高まった。