馬産地ニュース

浦河で角居師、勢司師の現役調教師を招き講演会

  • 2006年10月31日
  • 講演会の模様~浦河町総合文化会館
    講演会の模様~浦河町総合文化会館
  • 角居勝彦調教師
    角居勝彦調教師
  • 勢司和浩調教師
    勢司和浩調教師
 29日、浦河町総合文化会館で現役調教師の角居勝彦師・勢司和浩師を招いて「強い馬づくり」講演会(JRA日高育成牧場・HBA日高軽種馬農協・ひだか東農協主催)が開かれました。
 活躍する二人の講演だけに、地元では以前より興味が持たれ当日も生産・育成に携わる牧場関係者など多くの人が参加して熱心に聴いていました。

 角居師の「人を鍛え馬を鍛える」の講演では、師が世界のトレーナーの第一人者になる目的を持ち、その理念、理想や熱意が従業員に伝わるように努力しており、従業員も夫々に目標を掲げて、より上を目指してステップアップしている。競走馬への理解や知識、技術はその努力の中から伴うもので、競走馬づくりの第一歩は人づくりにあると力説。
 勢司師は「馬の取り扱いとメンタルトレーニング」の講演タイトルのもと、馬の気持ちを知り、人と馬の信頼関係が必要と冒頭で語る。一頭の暴れ馬の牝馬を、その原因を探りながら、決して叱らずに、一つずつ解決してあげ信頼関係を築いて調教に成功した例を紹介。馬は本来群れを成す動物で、リーダーと認められれば(人にも)従うものと解説した。

 後半の意見交換会では、司会の朝井洋JRA日高育成牧場副場長から、社台グループと日高の馬の違いはどこにあるか問われると両調教師は、「当歳馬のせりに於いて、社台グループの馬は数ヶ月の期間に多くの人の手がかかり、歩くのも四肢全体を使っている。」「ブレーキングを始める時期に差が在りそうだ。」「筋肉量が違っている。」など指摘した。
 その後、参加者からも質問が相次ぎ有意義な講演会になったようだ。

         29日取材  日高案内所