馬産地ニュース

浦河でノーザンファーム秋田場長を招いて研修会を開く

  • 2005年11月25日
  • 講師 秋田場長(ノーザンファーム)
    講師 秋田場長(ノーザンファーム)
  • 講師 服巻獣医(ハラマキファームクリニック)
    講師 服巻獣医(ハラマキファームクリニック)
  • 講演後、各地域の軽種馬振興会青年部長との座談会も行なわれた。
    講演後、各地域の軽種馬振興会青年部長との座談会も行なわれた。
25日、日高の浦河町でJRA日高育成牧場・ひだか東農協主催の研修会「強い馬づくり」―日高で強い馬をつくるためにー が開かれました.
講師には、ディープインパクト、キングカメカメハなど衝撃の活躍馬を輩出するノーザンファームの秋田博章場長、ハラマキファームクリニックの代表服巻滋之獣医を招聘、生産者や関係者の関心も高く400名以上集まった参加者はビデオ撮りやメモなどをしながら熱心に聞き入っていた。

両講師は、“栄養”と“運動”の管理の重要性を強調した。“栄養”ではボディコンデション(BCS)の評価値(ノーザンFでは6を基準としているとのこと)を判断しながら適正な管理をする事、繁殖牝馬では、胎児が急成長する妊娠後期3ヶ月のミネラル補強、分娩後の母馬のBCSの回復管理などを、数値を交えて説明。また、仔馬の運動器疾患(DOD)の対策に、放牧地の管理(夜間放牧、広い放牧地、土壌、草地)の大切さを訴える。

更に、秋田場長は、ノーザンFでの使用飼料や肥料の実名、使用の方法と量を公開、効果の実績を示した。また、獣医である同場長は、当歳馬の骨疾患などの現状と処置方法をレントゲン写真など交えて説明し、競走馬としてデビューした馬の、疾患を処置した馬と、疾患の無い馬の初出走時期と勝ちあがり率のデータを示しながら、有意差の無いことも強調する。

説明は、専門的な範囲まで及んだが、最後にノーザンFでの生産・育成馬で、10年前と今年の1歳馬の比較写真を公開し、成果を示した。
“馬づくり”の重要な所を公開され、参加者には、有意義な研修となったようだが、生産者の一人は「今度は、馴致や調教トレーニングの話も聞きたいね。」
と期待をしていた。